小栗旬「鎌倉殿の13人」がクランクアップ。「今後の自分にとって糧になる経験でした」

小栗旬が主演を務める、NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜午後8:00ほか)の撮影が、10月25日にクランクアップを迎えた。

三谷幸喜が脚本を担当する本作は、源頼朝(大泉洋)の妻となった北条政子(小池栄子)の弟・北条義時(小栗)を主人公に、地方の豪族から頼朝の第一の側近となった義時が、その後いかにして頂点に上りつめたのかを、鎌倉幕府を支えた武士たちの姿を絡めて描くもの。物語は、12月18日の最終回に向け、武士の頂点に立った義時と、朝廷との最後の戦いが映し出される。

昨年6月のクランクインから、およそ1年5カ月にわたり義時を演じてきた小栗は「今はまだ終わった実感がないというのが本音です。これだけ時間をかけて“1人の人物を生き抜く”ということをさせてもらえたことは、本当にすごい財産で、今後の自分にとって糧(かて)になる経験でした。途中からは、芝居について『ここはどうしようかな』と考えることが減っていって、『自分の歩んできた義時だったらこうするだろうな』ということを、ただただ淡々とやってきたという感じです」と、しみじみと撮影を振り返る。

続けて「それを最後の最後まで、みんなに撮りきってもらい、今は悔いが残っていないというところまで来られたことは、俳優として大きな喜びです。そういう現場を過ごしてきて、今、こういう自分がいるという状態ですので、それを最後まで見届けていただけたら幸いです」と思いを伝えた。

制作統括の清水拓哉氏は「小栗さん最後の撮影となった最終回のラストシーン。もはや小栗旬ではない北条義時の、手負いの獣のような姿に、見ていて窒息しそうになりました。『もう政子になれないのが悲しい』小池栄子さんはそう言って泣きました。スタッフみんなも泣きました。誰一人クランクアップしたくない作品でした」と現場の様子を報告し、「退場していった者たちの思いを胸に、残された者たちが最後まで鎌倉で命を燃やします。最終章、ぜひお楽しみに」と熱いメッセージを寄せている。

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