41歳・ウェインライトがあと1年現役続行へ! 目標は「通算210勝」

日本時間10月27日、カージナルスの41歳の大ベテラン右腕、アダム・ウェインライトが来季も現役を続行することが明らかになった。ウェインライトは2023年シーズン限りでの現役引退を表明。今季アルバート・プホルスとヤディアー・モリーナがユニフォームを脱いだカージナルスは2年連続で「レジェンド」のラストイヤーを迎えることになる。ウェインライトは現役ラストシーズンの目標として球団史上2位となる「通算210勝」を掲げた(現在195勝のためあと15勝)。

長年バッテリーを組んできた女房役のモリーナがユニフォームを脱ぎ、去就が注目されていたウェインライトだが、「自分のなかで答えは決まっている」としつつも明言を避けてきた。しかし、ついに現役続行を表明。ジョン・モゼリアック編成本部長によると、9月上旬から話し合いを行ってきたという。「我々は彼が戻ってくることにとても興奮している。現役続行に興味を持っていることも知っていた。まだタンクのなかに何かが残っているみたいだ。彼は非常に競争心の強い選手だし、この球団組織にとって特別な存在なんだ。現役続行を決断してくれて嬉しいよ」とウェインライトがあと1年現役を続けることを歓迎した。

今季のウェインライトは32試合に先発して191回2/3を投げ、11勝12敗、防御率3.71を記録。9月以降に大きく調子を落としたが、これは「8月最後の登板で左膝に打球が当たり、無意識のうちにストライド(歩幅)が小さくなっていたことが原因」だったという。原因がハッキリしているだけに、来季までにはしっかり修正できるはず。通算200勝まであと5勝に迫っているが、具体的な目標としてはボブ・ギブソン(通算251勝)に次ぐ球団史上2位タイとなる「210勝」を挙げ、憧れの選手であるジョン・スモルツの「213勝」にも言及した。

カージナルスは先発バッテリー通算328試合のメジャー新記録を樹立したウェインライトとモリーナのバッテリーが長年にわたってフィールドの内外でチームを牽引してきただけに、両者が同時に引退すれば、リーダーシップを失う可能性があった。それだけにウェインライトがあと1年現役を続けることを決断したことは、戦力面だけでなく、それ以外の部分でも大きな意味を持つだろう。女房役のモリーナはすでにユニフォームを脱いでおり、現役ラストイヤーの女房役がどの捕手になるか、という点も注目される。

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