「半島の鉄道に補助を」 公明PT、島鉄社長が国に訴え

斉藤国交相(中央)に提言書を手渡す若松座長(左から2人目)と永井社長(同4人目)ら=国交省

 公明党半島振興対策PT(若松謙維座長)は26日、斉藤鉄夫国土交通相に対し、バスへの転換が困難な半島地域の鉄道運行補助を要望した。同席した島原鉄道(長崎県島原市)の永井和久社長らは人口減少などで経営が逼迫(ひっぱく)する現状を訴えた。
 若松座長は、半島地域の鉄道支援に関する緊急提言を斉藤氏に提出。提言は「バス転換が困難で、鉄道維持が財政上の効果がある場合に向き合うべき」と指摘。バスや離島航路などと同様の補助を国に求めた。
 永井社長らはコロナ禍などで赤字が増え、バス6路線を廃止した経緯などを説明。島原半島特有の地形などに触れ「バスへの転換は大変困難。バス同様の補助を」などと訴えた。
 関係者によると、国側は代替がきかない赤字バス路線や離島航路などの維持に一部補助しているが、鉄道は赤字補填(ほてん)の対象外。斉藤氏は「趣旨はよく理解した。今の制度の中で何ができるかしっかり考えたい」などと答えた。


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