外国人への差別ともとれる発言でプロデューサーが解任された静岡県静岡市で開かれる大道芸ワールドカップについて、10月27日、パフォーマーの男性が会見を開きました。実行委員会と静岡市に対し、運営体制を見直すべく、開かれた場で対話するよう求めました。
<大道芸ワールドカップ パフォーマー 渡邊翼さん>
「出演アーティスト・パフォーマーに対する説明会を再三求めてきましたが、開かれませんでした」
こう話すのは大道芸ワールドカップのパフォーマー、渡邊翼さんです。渡邊さんは、静岡市出身の34歳。幼い頃からパフォーマーに憧れ、2017年、大道芸ワールドカップに初めて出場しました。
大道芸ワールドカップを巡っては、外国人差別ともとれる発言が問題となり、プロデューサーが解任、実行委員長も任命責任を取り辞任しました。その後、内容を変更して開催することが発表されましたが、渡邊さんは市民への経緯説明や改善策の公表が十分にされていないと訴えています。
10月26日は、共催する静岡市に対し、再発防止策などを公式サイトで発表することや、関係者と有識者を交え開かれた場で対話を行うことを求め、610人の署名とともに要望書を提出しました。
実行委員会は10月26日夜、ホームページで経緯の説明や再発防止策を公表しましたが、渡邊さんによりますと、対話については以前、大会開催後に開くという説明があったと言います。
<大道芸ワールドカップ パフォーマー 渡邊翼さん>
「大道芸ワールドカップが僕の中で特別な時間であり、きょうもこの街の空気を吸ったときにこの季節が来たなと感じた。未来を作るためにも話し合いをしなければならないと思っています」
渡邊さんは実行委員会の対応を踏まえ、あす10月28日正午までに今回の大会に出場するか決断を出すとしています。