楽天カードのポイント進呈ルール変更、国税のPay払いも開始−−知っておくべき改変情報まとめ

キャッシュレス決済やECサイトでは、仕様変更がつきものです。改変に気付かないまま過ごしていると、いつの間にか損してしまっているかもしれません。

SNSでも話題を呼んだ、直近の仕様変更についてまとめました。


楽天カード

2023年1月5日(木)から、楽天カード(Mastercard)でのAmazon.co.jpにおける楽天カード利用獲得ポイントの進呈ルールが変更されます。

変更前は100円の利用につき1ポイントが付与されますが、変更後は500円の利用につき1ポイントとなります。還元率で表すと0.2%と、かなり低い水準になってしまいます。Mastercardブランド限定の変更なので、Visa、JCB、American Expressのブランドに関しては引き続き1%還元となります。Amazonの支払い方法に楽天カードを登録している方は確認しておきましょう。

ちなみに楽天カードは、2021年6月から電気・ガス・水道などの公共料金や一部の税金なども0.2%の還元率に変更しています。こちらはブランド問わず変更されているので、還元目的で毎月の公共料金などに楽天カードを設定している方は、他社の高還元クレジットカードへの変更を検討してもよいかもしれません。

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード(セゾンパールアメックス)

QUICPay支払いで2%相当の高還元が得られることで人気のセゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード、通称セゾンパールアメックス。これまでQUICPay2%還元に利用上限はありませんでしたが、2022年11月1日(火)から上限額が設定されます。

上限は年間合計30万円(税込)に達する引落月までが対象となり、上限に達した翌月からは0.5%相当の還元率に下がります。セゾンパールアメックスのQUICPayをメイン決済利用している方は注意が必要です。

au PAYカード

2022年12月より、au PAYカードからau PAY残高へのチャージが還元対象外となります。従来であればau PAYカードからau PAY残高へのチャージと、au PAY支払いによる還元の二重取りが可能だっただけに残念な改変です。

対策として他社の高還元クレジットカードによる残高チャージが有効です。Mastercardとアメリカン・エキスプレスは全てのクレジットカードからチャージが可能、VISAやJCBも発行元によってはチャージに対応しています。

ただし他社のクレジットカードでも、au PAY残高へのチャージによるポイント付与の有無は発行会社によって異なるので、確認の上で行いましょう。

au関連からもう一つ。2022年11月より、au PAYプリペイドカードからの電子マネーチャージが還元対象外となります。従来からモバイルSuicaへのチャージは対象外でしたが、ここにモバイルPASMO、nanaco、WAON、Revolutが加わります。au PAYプリペイドカードから該当の電子マネーチャージを活用していた方は注意しましょう。

dカード

dカードとd払いの組み合わせも仕様が変わります。

d払いにてdカードからの支払いを利用した場合、従来であればd払いの基本還元率0.5%とdカードの基本還元率1%を合わせた1.5%の還元が得られましたが、2022年12月10日(土)からはdカード決済ポイント1%が廃止され、代わりにdカード支払い特典0.5%が新設。合計還元率は1%に引き下げられた形です。

Yahoo!ショッピング

2022年12月頃から、Yahoo!ショッピングの買い物で付与されるPayPayポイントの付与対象金額が税込から税抜に変更されます。これにより、ポイント付与数は減る見込みです。

どのくらい影響があるのか、税抜1万円の商品のケースで比較してみましょう。キャンペーンや特典込みで10%還元の場合が以下となります。

・「税込価格が対象」 11,000円の10%なので1,100ポイント
・「税抜価格が対象」 10,000円の10%なので1,000ポイント

消費税率10%の商品だと、1割近く還元ポイントが減る計算になります。ちなみに楽天市場も2022年4月から同様に税込から税抜価格に変更しているので、Yahoo!ショッピングは追随した格好です。

三井住友カード

嬉しい仕様変更もあります。

三井住友カード(NL)、三井住友カード ゴールド(NL)、三井住友カード(CL)は、セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソン、マクドナルドにおいてVisaのタッチ決済、またはMastercardコンタクトレスで支払うと最大5%還元が得られますが、2022年10月から最大5%還元の対象店舗が拡充されました。セイコーマート、ポプラ、すき家、ココス、はま寿司、サイゼリヤ、ドトールコーヒーショップ、エクセルシオールカフェ、かっぱ寿司が追加され、充実のラインナップとなっています。

ちなみにNL、CLなどのナンバーレスシリーズだけでなく、三井住友カードが発行するスタンダードカードも2022年10月から最大5%還元施策の対象カードになりました。セブン-イレブン、ファミリーマート、ローソンは最大2.5%還元となる点が異なりますが、それ以外の店舗ではナンバーレスシリーズと同じく、タッチ決済で最大5%還元となります。

ココカラファイン

ココカラファインでは、2022年11月からココカラポイントとdポイントがどちらも貯まるようになります。

これまで、貯めるポイントはココカラポイントかdポイントのどちらかしか選べなかったので嬉しい仕様変更です。更に、10月まではdポイントの付与率は税抜200円につき1ポイントですが、11月からは税抜100円につき1ポイントと倍増します。11月からは2種類のポイントカードを忘れずに提示しましょう。

国税支払い

国税庁は、国税をスマートフォン決済専用のWebサイトから納付できるサービスを、2022年12月1日(木)に立ち上げることを発表しました。これにより、Pay払いを利用した国税支払いが可能になります。対応するのは「PayPay」「LINE Pay」「メルペイ」「d払い」「au Pay」「Amazon Pay」の6サービス。

特筆すべきは、決済手数料が発生しないことです。これまでもクレジットカードによる国税支払いには対応していましたが、手数料が約0.83%かかるため、1%還元のクレジットカードで納付した場合は差分の0.17%ほどしか得になりませんでした。

各コード決済サービスの国税支払いで還元が得られるかは続報待ちですが、PayPayの基本還元0.5%が適用されるとすると、クレジットカード納付よりお得になります。auPAYであれば、クレジットカードからau PAY残高へのチャージが可能なので、手数料をかけず間接的にクレジットカード分の還元を得ることができます。

国税支払いのPay払い対応は、最もお得になる画期的な新制度と言えるでしょう。


注目の改変情報について解説しました。お得を逃さないためにも、情報のアップデートを心掛けていきましょう。

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