『オールド・ボーイ』韓国の大物監督「事態は複雑です」ストリーミングによる映画館衰退に傷心

パク・チャヌク監督(59)がストリーミング配信による映画館の衰退を嘆いている。『オールド・ボーイ』で知られるチャヌク監督は一方で、ネットフリックスのようなところから巨額の出資をもらえれば、19世紀の作家エミール・ゾラの『獣人』を映画化したいそうだ。

ストリーミング配信と比較して映画館に未来はあるのかとNME誌に聞かれた監督はこう答えている。「非常に複雑です。状況は四六時中変化しています。いくつかの映画祭ではストリーミング映画を依然除外しています。その考えを私はもちろん理解できます」「しかし自分が愛する(ネットフリックス配信の)『アイリッシュマン』『ROMA/ローマ』といった映画は、ストリーミングプラットフォームのおかげでそのクオリティと予算が確保され、公開することが出来たのだから事態は複雑です」

「あのような素晴らしい映画を劇場で見られないことは心が痛いです。しかし強いて選ばなければいけないとしたら、私は『アイリッシュマン』『ROMA/ローマ』がどんな方法であれ、まだ見ることのできる世界に住むことを選択します」

今年のカンヌ国際映画祭にて、最新作『別れる決心』で監督賞を受賞したチャヌク監督、ネットフリックスから巨額予算を貰った場合何を撮影したいかとの質問にこう答えていた。「エミール・ゾラが書いた『獣人』を知っていますか?今までその考えがよぎったこともありませんし、巨額のお金が私の手元に入ることも想像できません。しかしあの本を映画化できたら最高だと思っています」

「19世紀のパリの鉄道を背景にしたものなので、費用が相当かかるでしょう。実際そんなにお金が必要かどうかも分かりませんが。他にも第2次世界大戦中、ナチスの包囲網を生き抜いたレニングラードの市民たちについての別プロジェクトもあります」「ショスタコーヴィチの音楽を使いながらこのサバイバルドラマを作りたい。これは多分かなり予算がかかることでしょう。でも実現を願っています!」

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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