昨年急逝した作家・山本文緒が最期に遺した長編小説『自転しながら公転する』が待望の文庫化、闘病日記『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』(新潮社刊)も話題に

読者の圧倒的な支持を集めた山本文緒著『自転しながら公転する』が本日10月28日(金)に新潮文庫として刊行された。本屋大賞にノミネートされ、中央公論文芸賞&島清恋愛文学賞に輝いた、著者最期の長編だ。 2021年10月に58歳で急逝した山本文緒。膵臓がんと診断されてから、夫とふたり暮らす日々のことを書き続けた闘病日記『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』が先日刊行。そしてこのたび、山本が最期に遺した長編小説『自転しながら公転する』が文庫化されることになった。

『自転しながら公転する』は、母親の看病、ままならない恋愛、トラブル続きの仕事……と、ぐるぐると思い悩む等身大の30代女性、都の姿を包み込むように描き、読者の圧倒的な支持を得た。2021年の本屋大賞にノミネートされ、中央公論文芸賞、島清恋愛文学賞も受賞した傑作だ。

【著者紹介】

山本文緒(1962-2021)神奈川県生れ。OL生活を経て作家デビュー。1999(平成11)年『恋愛中毒』で吉川英治文学新人賞、2001年『プラナリア』で直木賞、2021(令和3)年、『自転しながら公転する』で島清恋愛文学賞、中央公論文芸賞を受賞した。著書に『絶対泣かない』『群青の夜の羽毛布』『落花流水』『そして私は一人になった』『ファースト・プライオリティー』『再婚生活』『アカペラ』『なぎさ』『ばにらさま』『残されたつぶやき』『無人島のふたり』など多数。

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