首里城再建への思い、ハワイでも 学生など125人参加しシンポジウム

 在ホノルル日本国総領事館とハワイ大学マノア校沖縄研究センターによる「首里城復興にむけたシンポジウム」が23日、米ハワイ州のイミン国際カンファレンスセンターで開催された。ハワイ沖縄連合会、世界ウチナーンチュ・ビジネス・ネットワーク(WUB)ハワイ支部、東西センター、同校の学生など関係者125人が参加し、コンピューターで再現された首里城の姿を見ながら、再建への思いを共有した。

 シンポジウムでは、首里城を3Dデジタル復元する「Our Shurijoみんなの首里城デジタル復元プロジェクト」の発起人・川上玲東京工業大准教授が、首里城焼失の6日後にプロジェクトを立ち上げた経緯を語った。火災で悲しむ沖縄の人々の姿を報道で見た川上准教授は「首里城は沖縄の人の誇り。自分にも何かできるのではと思った」とし、人々の思い出の中にある首里城の写真を集めて活用するプロジェクトを指導。世界中から1年間で8万枚の写真が集まった。

 沖縄研究センターのセンター長、石田正人准教授は琉球王国の歴史について解説し、首里城の文化的・精神的意義の重要性を論じた。

 参加した台湾からの留学生は「このような偉大な人類の遺産を保存する努力に本当に感動している」と語った。会場では沖縄料理や泡盛が出され、沖縄の音楽と踊りを楽しむ時間もあった。

 (関戸塩)

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