岡山県貨物運送 初のEVトラック 倉敷に1台、脱炭素へ実用性検証

岡山県貨物運送が導入したEVトラック

 岡山県貨物運送(岡山市北区清心町)は28日、脱炭素社会の実現に貢献するため、電気自動車(EV)のトラック1台を初導入した。実用性を検証し、台数の拡大を検討する。

 三菱ふそうトラック・バス製の「e―CANTER(イーキャンター)」をリースし、倉敷主管支店(倉敷市連島町連島)で運用する。車両重量は7.3トン、最大積載量は3トン。充電1回の航続距離は約100キロ、最長11時間(急速充電なら同1.5時間)でフル充電が完了する。地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)や環境に有害な窒素酸化物(NOx)などを排出せず、走行音が静かで騒音対策にもつながるという。

 国立環境研究所によると、国内のCO2総排出量(2020年度)10億4400万トンのうち、貨物自動車は6.9%の7200万トンを占め、脱炭素化に向けて対策が課題となっている。

 三菱ふそう製EVトラックの導入は、県内では両備ホールディングスに続き2台目。岡山県貨物運送の原田和充社長は「CO2削減は業界の重要課題。EVは航続距離が短いという欠点があるが、今後も導入を進めていきたい」と話した。

© 株式会社山陽新聞社