フランク・ザッパの革新的人生を綴った映画『ZAPPA』、2023年1月18日(水)Blu-ray&DVD発売決定!

60年代以降、圧倒的な独創性とともに土星人サン・ラーやエルヴィス・プレスリー、ジョニー・キャッシュらと並ぶ音楽史上最大規模のディスコグラフィを築き上げたアメリカの作曲家、編曲家、ギタリスト、ロック・ミュージシャンであり、あらゆる芸術における先駆であったフランク・ザッパ(1940.12.21-1993.12.4)の革新的人生に迫った、初の遺族公認ドキュメンタリー映画『ZAPPA』。そのBlu-rayとDVDが2023年1月18日(水)に発売されることが決定した。

商業芸術、商業的な成功とは別次元の世界に存在し、ビートルズ、デヴィッド・ボウイ、エリック・クラプトン、ジェフ・ベック、トム・ウェイツほか数えきれないミュージシャンに多大な影響を与え、ローリング・ストーンの「史上最も偉大な100人のギタリスト」において第22位に選出された巨人の生涯を、何千時間にもおよぶザッパ本人が遺したアーカイヴ素材を駆使して綴る。このアーカイヴ素材が公となったのは初。

監督のアレックス・ウィンターはチャールズ・ブロンソンの当たり役ポール・カージーのシリーズ第3弾『スーパー・マグナム』(1985)でブロンソンと争うギャング役で映画デビュー、『ビルとテッドの大冒険』シリーズではキアヌ・リーブスとともに主演をつとめる役者であり、『ミュータント・フリークス』(1993)などの監督作品も誇る多才な映画人。 制作に5年以上を費やし、膨大な資料・素材から一般的には狂気の変人というイメージのザッパの、知られざる人間性と創作・芸術への真摯なアプローチを、丁寧に誠実に浮き彫りにした。

今年4月の劇場公開時には、本編で語られるザッパ本人の言葉の数々、「音楽業界のほとんどが、<音楽>ではない。」「仕事じゃないんだ。ただ音楽をやればいい。」「芸術的な判断は、損益に左右されない。」「この世には、科学でも理解できないものが、多くある。」などが多くの観客に衝撃を与え、被写体のファンに限定されがちな音楽ドキュメンタリー映画としては異例の広がりと観客動員を記録、東京では劇場が替わりながらも12週間の大ロングランになった。

フランク・ザッパは、そのあまりの作品数、活動の幅の広さ、縦横無尽にジャンルの壁を越えていく音楽性などから、その実態を把握するのが非常に困難なアーティスト。世界的にも多くのザッパに関する研究書籍が発売されているが、映像としては現段階ではこの映画『ZAPPA』が決定版といえるだろう。このたびのBlu-ray、DVDは20世紀の音楽史に興味を持つ者であれば必携の一本となるに違いない。 ザッパの遺した数々の発言は、音楽とは、芸術とは何なのか、という問いに最もシンプルに答えてくれる、商業主義にまみれてしまった現代人に何かを気づかせてくれる普遍的な重要性を帯びたものと言えるだろう。

フランク・ザッパのことば(の一部)

◉おれの考えでは、笑えるのはいいことだ。

◉おれがやりたいのは、作曲することだった。自分が作った曲を聴くためには-、バンドを作るしかなかった。

◉作曲で暮らしたいなら、大衆に向けて作曲するしかない。本当の作曲がしたいなら、まず仕事をすることだ。

◉友達はいない。素晴らしい妻と4人の子どもがいる。家族が友達だ。

◉音楽業界がやっていることは、<音楽>ではない。

◉ヒット曲を書くことは、眼中にない。

◉芸術的判断は、損益に左右されない。

◉俺の願いは単純だ。作った曲全てのいい演奏といい録音をする、そしてそれを家で聴く。聴きたい人がいたらすばらしい。簡単に聞こえるがすごく難しい。

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