画期的!AIが船を自動運転 水上交通に先端技術を 広島

海上交通を根本的に変えてしまうかもしれない最先端技術の話題です。人工知能〝AI〟が船を操縦するんだそうです。

AIが船の動きを制御し、誰もいなくても目的地にたどり着ける!

そんな夢のようなシステムが28日に発表された小型船舶用の自動操縦システム「AI CAPTAIN」です。

エイトノット 木村 裕人 CEO「(船員として)働いている人は50歳、60歳の方が半数近くいます。10年、15年後を考えた時に、本格的に人材不足に悩まされる業界になってくる。そこで我々が(AI技術で)支援できれば非常にいいのかな」

こちらの会社は去年から大崎上島町でAI船の実証実験を行っていて、広島商船高等専門学校の学生や島民の協力を得ながら開発を進めてきました。

そんなAI船がどのように動くのか…去年も開発中の船に乗った記者が再び試乗しました。

中塚 晃記者「今、船が離岸しています。1年前開発中の船に乗った時はもう少し時間がかかっていました」

AIが最適なルートを設定し、各種センサーが他の船や流木などの障害物をよけながらゴールを目指します。

中塚記者「このまま特に操作せず着岸もする?」

エイトノット 椋田 薫さん「完全にノータッチ。このパネルでスタートしたらゴールまで行きます」

中塚記者「電動のモーターで動いているということで、船の上は大変静かです。波のちゃぷちゃぷという音が聞こえます」

去年9月の実験ではゴールの目前で動きが遅くなるアクシデントに見舞われていましたが、今回は順調にゴール。

中塚記者「動きが全てスムーズで本当に人が運転しているような印象を受けました。とても快適でした」

エイトノット 木村 裕人 CEO「2025年広島県の一部の地域において完全無人の船を出航させたい。瀬戸内海発で世界にインパクトを残せるような事業に成長させていきたい」

AI船の実験は今後も続き、来年1月からは広島湾の宇品エリアで水上タクシーの試験運航が行われる予定です。

観光だけでなく、離島の交通・物流が便利になることも期待されています。

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