巨大地震時に緊急交通路確保 神奈川・静岡県警が合同訓練 「南海トラフ」を想定し三島で

緊急通行車両の標章を受けた車を誘導した神奈川、静岡両県警の合同訓練=静岡県三島市の「箱根エコパーキング」

 南海トラフ巨大地震の発生に伴う緊急交通路の確保に向けた神奈川、静岡両県警の合同訓練が28日、静岡県三島市の「箱根エコパーキング」で行われた。周辺自治体の関係者も含め約40人が参加し、迅速な救助や復旧につなげるための手順を確認した。

 緊急交通路は、災害対策基本法に基づくもので、救助や復旧などの応急対策を円滑に実施するため、一般車の通行が禁止される。神奈川県内では、東名高速道路や小田原厚木道路、国道1号、16号など59路線が想定されている。

 訓練は、午後2時に静岡・駿河湾の沖合で巨大地震が発生し、損壊・崩落した東名高速や新東名高速が利用できない状況を想定。国道1号を緊急交通路にするため、県境の同パーキングに緊急通行車両の標章を交付する検問を置いた。

 検問では、ライフライン関係の車やトラックなどが緊急通行車両として事前に届けられているかを警察官が確認。届け出がある場合は速やかに標章を交付し、なければ車両の用途や行き先などを運転手に記入してもらい、標章を渡した。

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