【横浜】仕立て屋さんをイメージしたバー「Bar Tailor」をご紹介

バーってどんなところだろう。そう思っている人はいませんか?たくさんのお酒があるところ。あっています!かっこいい人がいくところ。振る舞いに少し気をつければ、みんながかっこよくなれます。お酒に詳しい人が行くところ。それ、違います。お酒に詳しくなくても、バーは楽しめるところですよ。初心者でも温かくもてなしてくれる、横浜にあるバー、Bar Tailorのお話です。⁡

2階にある、階段を上って行くバーです

横浜駅西口付近の鶴屋町。飲み屋さんが軒を連ねています。駅から帷子川分水路を跨いで最初の右折路を曲がると、左手に階段が見えます。初めて行く時は、この階段を見落としてしまうかもしれません。階段を上がると、金の糸で刺繍された『Bar Tailor OPEN』の文字が。

バーではなかなか目にしない景色かも

右手の木の扉を開けると、そこはある種のテーマパーク。仕立て屋さんをイメージしたバーです。

可愛らしいラインアップのカクテル

チャイナブルー

チャイナブルー 価格:1,400円

喉が渇いている状態で、1杯目に出していただいたのは、スタンダードカクテル『チャイナブルー』をアレンジしたカクテル。

「すっきりしてシュワシュワして、フルーティなものが飲みたい」というオーダーを伝えました。

『チャイナブルーのアレンジ版』というセリフをバーテンダーから聞き、すかさずお願いしました。チャイナブルーは、僕がカクテルと意識して最初に飲んだカクテルなのです。久しぶりに聞いた名前に胸が躍りました。

ライチの香りが芳しいチャイナブルーですが、このカクテルはジャスミンティーもミックスしていることで、エキゾチックな香りが鼻を通ります。この時期に時折香る金木犀のようです。ライチリキュールを使っているため、多少の苦みがあります。1杯目に『ビールやハイボールはちょっと…』という方にとってはベストな選択肢の一つであると言えます。

ブルーと透明の二層になっていますが、氷が沈んでくるころ、すべてが混ざり、青一色に変化します。歌にもなりそうですね。

アップルレアチーズケーキ

アップルレアチーズケーキ 価格:1,400円

Bar Tailorで女性ゲストから圧倒的な支持を受け、バーテンダーいわく人気ナンバーワンであるアップルレアチーズケーキ。大きなりんごチップとミントの葉が見た目のアクセントとなっています。大きなリボンをつけているようにも見えますね。

実際に飲むまで、チーズの味はチーズを使わなければ再現にも限界があると思っていました。飲むと、完全にアップルレアチーズケーキの味でした。

上に散らしてあるクッキーもアップルレアチーズケーキに近づけています。クッキーの香りではなく、食感もそれに近づけています。他のバーでは食べ物をコンセプトにしたカクテルにはなかなか出会えません。典型的なデザートカクテルです。

2~3杯ほど時間を過ごし、お酒で口がしびれてきたころ、締めの1杯としてのオーダーがスマートです。

季節のフルーツパンナコッタ

季節のフルーツパンナコッタ 価格:1,500円

もう一つ、見た目がかわいらしいカクテルを紹介します。季節のフルーツパンナコッタです。材料となっている果物は季節によって異なるそうです。

訪店時時点では梨となっています。千葉県産の梨を使っていますが、その味はいわゆる大味ではありません。オーダー後、パンナコッタらしさとは何だろうと考えてしまいました。パンナコッタはソースやフルーツを載せて美味しくいただくことが多く、それらしさがすぐに思い浮かびませんでした。

このカクテルをいただくと、なるほど『フルーツやソースの味をわかるようにすること』がパンナコッタの特徴である思えました。すりおろした梨が入っており、また、梨の豊富な水分がクリームの濃厚さと一緒になり、すがすがしい気分になりました。

グラスもまた美しく、パンナコッタを連想させる大きなガラスの器。ガラスだけで作ったこんなに大きな器、これもまた非日常に誘ってくれる気がします。

Made in Tailorのフードが多いことも特徴です

鴨生ハム

鴨生ハム 価格:700円

Bar Tailorはフードも充実しています。

腕の良いバーテンダーは、カクテルにこだわるように、フードに対してもこだわりがあります。あるバーテンダー曰く、腕がいいバーテンダーは、舌が感じる味が繊細ということ。その能力がフードにも生かされているという話をしていました。Bar Tailorで用意されているフードは、『軽いもの』、『食事』、『甘いもの』と、ひととおりそろっています。

『軽いもの』の鴨生ハム。小ぢんまりしていますが、そこはバーのフード。これだけでウイスキーならば2杯は問題なくクリアできます。鴨好きであれば、ハムになった鴨独特の食感も楽しめるはずです。スタッフによると、リピーターも多いそうです。

横浜野菜のピクルス

横浜野菜のピクルス 価格:600円

もう一つの『軽いもの』は横浜野菜のピクルス。お酒を飲むから、糖質や脂質は控えめにしたいけれど、お酒を飲む時に空き腹はちょっと…という方にはこのチョイスがベスト。なかなかボリュームもあります。

この2点、さらっと書いてしまいましたが、鴨生ハムも横浜野菜のピクルスも、自家製です。自店で供するお酒の性格に合わせて作ったフードは違和感がありません。言ってみると、お酒によるフードのオーダーメイドですね。

燻製の盛り合わせ

燻製の盛り合わせ 価格:1,500円

『軽いもの』とは言い難いですが、こんなものもあります。燻製の盛り合わせ。こちらもまた、自家製。閉店後の夜中にスタッフの方が燻しているとのこと。こちらもその時によって内容が変わりますが、訪店時の内容は写真の通り。

トリュフ香るポルチーニのリゾット

トリュフ香るポルチーニのリゾット 価格:1,400円

『食事』も一つ紹介。『トリュフ香るポルチーニのリゾット』です。チーズを惜しみなく使っている正統派リゾット。レストランで食べるなら納得ですが、バーで食べることはなかなか難しいと思います。

オーダーを受けてから時間がかかることはその場で調理しているということ、つまり自家製ということです。

チョコレートプレート

チョコレートプレート 価格:900円

『甘いもの』のチョコレート。あるスパンで種類は変わりますが、いわゆる生チョコレート系が供されます。この日はガトーショコラもありました。甘さもしっかりしていますので、先に紹介した各種デザートカクテルよりは、これに合わせる形でカクテルをオーダーすることがベターだと思います。

このチョコレートもMade in Bar Tailor。話をしていて一番驚いたことがこの事実でした。スタッフの方によると『バーに卸すことをメインとしているチョコレート屋さんもあり、そこで買うバーが多い』そうです。「バー自家製のチョコレートはこのお店が初めてでしたよ」と笑って話してくれました。

Bar Tailorのゲストへの思いの象徴

ここまでカクテルと食事が美味しいという話をしてきましたが、なぜ美味しいか、の答えがよくわかる光景があります。

たまに、あるゲストに対していろいろと一生懸命説明しているスタッフの姿を見かけます。初回来店のゲストです。具体的な内容は聞こえませんが、詳しく説明していることだけはわかります。この対応がすごく丁寧です。

ゲストに対して丁寧に接したい、ゲストの期待に応えたい、これらの思いでフードやドリンクに対しても向き合っている結果が供されるメニューです。

Bar Tailorの魅力、伝わりましたか?

「なんとなく、いつもと違う時間が過ごしたい」、「週末やいいことがあったときに行く場所がほしい」、「近すぎる人には話せないけど誰かに聞いてほしい。特に続きがありそうな話」。どんなゲストにも対応できる舞台がバー。

バーはリフレッシュスポットにも、人生の病院にもなる、不思議な空間です。Bar Tailorは仕立て屋さんがコンセプト。ここで仕立てる服は身を包むものではなく、心を包む服。カウンターに座って「甘くて映えるお酒!」と言ってみませんか。あとはバーテンダーから聞かれたことに答えて、一緒に心が着る服を仕立ててもらいましょう。

飲みすぎにだけご注意を。

Bar Talor
横浜市神奈川区鶴屋町2-16-3DAIJO.BLD 2F
18:00〜2:00
年中無休

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