
国連の科学者組織は29日までに、世界で約5万種の野生生物が食料やエネルギー源として使われ、数十億人の生活を支えているとする自然の利用に関する評価報告書をまとめた。一方で水産資源の約3割が乱獲されるなど、人の活動が大きな脅威だと指摘。「持続可能な利用で生物多様性の喪失に歯止めをかけられる」と各国に保全策の強化を求めた。
報告書によると、人が活用している野生生物は植物3万1100種、魚など海の生物7500種、哺乳類や鳥類など7500種を含む計約5万種に上る。世界で数十億人が恩恵を受けているが「過剰な利用が大きな脅威になっている」と指摘した。