映画『天間荘の三姉妹』公開記念舞台挨拶開催! のん、門脇麦、山谷花純、三田佳子、永瀬正敏、寺島しのぶ、北村龍平監督が登壇!

現在ハリウッドを拠点に活躍する、『あずみ』『ルパン三世』、そしてジャン・レノ主演『ドアマン』の北村龍平監督が、その作風と世界観で熱狂的なフォロワーを持つ髙橋ツトムの代表作『スカイハイ』のスピンオフ作品『天間荘の三姉妹』を映画化。いのち、ひとの生と死、家族や近しい人たちとのつながり、など誰にとっても他人事ではないテーマを、観る者の心に問いかけながら見つめていく映画『天間荘の三姉妹』が大ヒット全国公開中。 公開を記念し、10月29日(土)に舞台挨拶が実施された。主演ののん、共演の門脇麦、山谷花純、三田佳子、永瀬正敏、寺島しのぶ、北村龍平監督が登壇。そしてのん、門脇と共に三姉妹を演じた大島優子からのビデオメッセージも到着。本作の知られざる撮影秘話と共に、現場での和気あいあいとしたエピソードも飛び出し、イベントは大いに盛り上がりを見せた。

『天間荘の三姉妹』公開記念舞台挨拶

【日時】2022年10月29日(土)13:25〜13:55

【会場】新宿バルト9 スクリーン9

【登壇】のん、門脇麦、山谷花純、三田佳子、永瀬正敏、寺島しのぶ、北村龍平監督

28日に公開初日を迎えた『天間荘の三姉妹』の公開記念舞台挨拶に主演ののん、門脇麦、山谷花純、三田佳子、永 瀬正敏、寺島しのぶ、北村龍平監督が登壇した。

老舗旅館「天間荘」にやってくる天真爛漫な少女・小川たまえ役ののんが「今日こうやって上映することができ、皆さんに観ていただけて、嬉しい気持ちでいっぱい」と喜びを明かし、たまえの腹違いの姉で三姉妹の次女・天間かなえを演じた門脇は「ずっと家族の物語をやってみたかったので、毎日幸せな現場でした」と笑顔を見せた。劇中でのんと門脇は、イルカトレーナーにチャレンジ。門脇から「映画の中で俳優が2人もイルカに乗った作品って世界にあるのかな。のんちゃんと、ギネスブックに載ったらいいねと話をした」と微笑ましいエピソードを明かした。

そして、本日は参加できなかった、天間荘の若女将で三姉妹の長女・のぞみ役の大島優子からビデオメッセージが到着。本作を通して「思いを馳せることで、大切な人とのつながりを感じられる、時空を超えた時間が自分の中に存在することを改めて実感した」と魅力をアピール。「足を止めて、思いを馳せる時間を作るのは難しいけれど、そういう時間ってとても美しくて、人とのつながりを感じて心がポッと温かくなる。この映画をきっかけに、そんな時間を皆さんもつくってみてほしい」と呼びかけた。 妹役ののんと門脇に対しては、「本当に自分がお姉ちゃんになったかのよう。2人が頑張っている姿が全国の皆さんに届くのがすごく誇らしくて、嬉しい」と賛辞を贈った。 のんは「大島さんは撮影期間中、現場近くの美味しいご飯屋さんを猛烈に探していた。私が評価4.8のパン屋さんを見つけて報告したら、『幻なんじゃないの』とツッコまれて(笑)。それがすごく嬉しかった」と、本当の兄弟のような関係性が窺えるエピソードを披露。 実生活では長女のため、なかなか人に甘えられない性格だという門脇も、「優子さんには自然と甘えられた」と明かしつつ、「それぞれタイプの違う3人だけど、それぞれが好きなことをやっているのも楽しいし、一緒におしゃべりをしているのも楽しい。本当に姉妹のようだった」と笑顔を見せた。

天間荘の大女将で、のぞみとかなえの母・天間恵子を演じた寺島と、三姉妹の父親・小川清志を演じた永瀬は、本作で二度目の夫婦役。永瀬は自らの役について「ふがいない父親」と紹介していたが、劇中でそんな永瀬に殴ったり、馬乗りになったりバイオレントなことを仕掛けた寺島。シーンが終わるごとに「次こそはいい関係の夫婦役で会いましょう」と毎度話しているという。永瀬も「その通り」としみじみ賛同し、笑いを誘った。

続いて、三姉妹と恵子が朝食にオムレツを食べるシーンの話題へ。寺島・大島・門脇が端から食べ始めるのに対し、打ち合わせもしていないのにのんだけが真ん中から食べ始めるのを見たときに、寺島は「この映画の関係性ができた」と思ったという。 もともとこのシーンは北村監督にとっても思い入れがあるシーン。最初は淡々と食事をするだけだったが、監督が「ごめんなさい」のセリフを追加したという。北村監督は、「四人がとてもいい形で演じてくれました。一番好きなシーンの一つになりました」と語った。

「天間荘」のワケあり宿泊客を演じた山谷と三田。三田が山谷をビンタするシーンでは、北村監督からの「極道の妻でやってください」というリクエストを受け、思いっきり演じたという。三田は「痛かったよね」と労いつつ、「思い切り叩いたことでいいシーンになった」と回顧。 三田から強烈なビンタを浴びた山谷は「まさかテストから全力だと思わず、頭が真っ白になった」と心境を明かしつつ、「私ぐらいの年齢の役者にも真正面から向かってくださる先輩の姿勢にはたぎるものがあった」と偉大なる大先輩との演技合戦で得たものがあった様子。

劇中に登場するアイテム「走馬灯」にちなみ、人生の最期に思い出したい出来事を聞かれると、のんは「最近行ったブルーノ・マーズのライブを思い出したい。最高に楽しくて、エネルギーをチャージできた」と興奮気味に回答。門脇は「家族とご飯を食べている何気ないシーンを思い出すと思う」と回答。それぞれが思い思いの回答を見せる中、永瀬は「今日のこの光景を思い出すと思う。そういうことにしておいてください(笑)」とちゃっかり回答し、一同を笑わせた。 最後に、のんが改めて作品の魅力をアピール。「初めて原作を読んだとき、亡くなった側からの視点で語られる物語に驚いた。震災というシビアな題材を、ファンタジーに落とし込んで届ける方法があったのかと思った。残された人が亡くなった方を思っているのと同時に、もしかしたら向こうも思い返してくれているのかもしれない、その希望に触れていただけたらすごく嬉しい」と熱く締めくくり、舞台挨拶は幕を閉じた。

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