コンビニのパンは太る?ダイエット中でもパンが食べたい人に!管理栄養士が教える“体にいい”パンの食べ方&選び方

最近、スーパーやコンビニエンスストアで『ブランパン』『もち麦パン』『米粉パン』など、原材料が異なるパンを見かける機会が増えてきたと思いませんか。これらのパンは食物繊維も豊富で、ダイエット中の人にもおすすめのパンなのだそう。そこで、管理栄養士の松田真紀さんに、SBSラジオ『IPPO』パーソナリティの原口大輝アナウンサーが聞きました。

【写真を見る】コンビニのパンは太る?ダイエット中でもパンが食べたい人に!管理栄養士が教える“体にいい”パンの食べ方&選び方

あんフランスパンやドーナツはおやつにもおすすめ

スーパーやコンビニでも買える!小麦(強力)粉以外のパンとは

松田:小麦(強力)粉以外を原材料とするパンでは、全粒粉、ライ麦、ブラン、もち麦、米粉などのパンが増えてきました。これらのパンは小麦(強力)粉のパンに比べ、食物繊維が豊富でヘルシーというのが特徴です。

ただ、スーパーやコンビニで販売されているパンでは、小麦(強力)粉と混ぜて作られているものも多いので、よりヘルシーさを重視するならパッケージの成分表示をよく見て、含有量が多いものを選ぶといいでしょう。

主なものの特徴を簡単に説明します。

■全粒粉パン……小麦を丸ごと使うので、食物繊維やたんぱく質、ビタミン、ミネラルが豊富でヘルシーなパンとして欧米ではすでに人気。噛みごたえがあり、腹持ちもいいのでダイエット向き。ナッツやドライフルーツとも好相性。

■ライ麦パン……伝統的なドイツパンに多い、ライ麦を使ったパン。食物繊維やたんぱく質が豊富。こちらも噛みごたえがあってずっしり腹持ちもいいことから、美容やダイエットに敏感な層に見直されている。

■ブラン(ふすま)パン……大人気のコンビニ、ロカボシリーズの先駆けと言えばブラン(ふすま)パン。ブランは小麦の表皮を指すので、やはり食物繊維が豊富。

■もち麦パン……最近はおにぎりでも人気のもち麦を使ったパン。「ブランパンはもそもそした食感が苦手」という人でも、もち麦パンはしっとりした食感で食べやすい印象。

■米粉パン……日本発祥の米粉を使ったパン。もちもちした食感が特徴。米粉100%のものなら、グルテンフリーで小麦アレルギーの人でも食べられる。

原口:パンはあまり腹持ちがよくないからすぐにお腹が空いてしまうというイメージがありましたが、今回ご紹介いただいたものは腹持ちもいいんですね。

松田:その通りです。食物繊維やたんぱく質が入っていると腹持ちが全然違います。

コンビニで“体にいい”パンランチのためのアドバイス

原口:コンビニでお昼のパンを買う人も多いと思います。ぜひ、これらのパンを試してみてください。ほかにもコンビニのパンランチに関してアドバイスがあれば教えて下さい。

松田:気をつけてほしいポイントが2つあります。一つ目はたんぱく質を一緒にとるということ。昼食前後の11〜16時という時間帯は、1日の中で内臓の働きが最も活発になり、エネルギー代謝も高まる時間です。パンのたんぱく質だけでは不足気味なので、夕方、イライラしやすくなったり、集中力も欠けやすくなったりします。できるだけたんぱく質も一緒に摂取していただきたいです。

例えば、ライ麦パンを食べるなら、チーズ入りのものにするとか。良質なたんぱく質の卵やチキン、ツナなどを使った具だくさんのサンドイッチがあれば、一番いいと思います。

2つ目はパンと一緒に水分も取ること。ご紹介してきたようなパンは、小麦粉だけのパンに比べて食物繊維が多いので、体内の水分を吸収しやすくなります。十分な水分を取っていないと便秘になってしまうこともあるので注意が必要です。

水分とたんぱく質も取れる豆乳ラテやヨーグルト、スープなどを選ぶのもいいですね。

高級食パンブームの次に来るのは

原口:長引くコロナ禍の影響もあり、食に対してより健康志向が強くなったという人も多いと思います。最近のパンのトレンドにはどのようなものがあるのでしょうか?

松田:高級食パンブームが一段落して、「低GI」「食物繊維が豊富」「高たんぱく質」「グルテンフリー」がキーワードになってきています。

わかりやすい例がオートミールですね。オートミールとは、燕麦(オーツ麦)を脱穀して加工した食品で、栄養が豊富で健康にいいことでも知られています。

オーツ麦入りパンがスーパーやコンビニにも並ぶようになりましたし、一般家庭では入手が難しかったオーツ麦をオートミールで代用したオートミールパンのレシピも人気です。

健康の大切さを再認識し、普段食べるパンにも気を配ろうという人が増えてきているのではないでしょうか。これはとてもいい傾向だと思います。

パンは手軽さと、選び方次第で“美味しいと健康”を両立できる食品です。ぜひパンを選ぶときの参考にしてみてください。

© 静岡放送株式会社