熊本地震の教訓と絆、消さぬ光 東海大の学生団体、南阿蘇村で紙灯籠イベント

約400基の灯籠が浮かび上がった「灯物語~綾~」=南阿蘇村

 2016年の熊本地震をきっかけに結成した東海大の学生団体「阿蘇の灯[あかり]」が29日夕、かつて同大農学部の学生が暮らした南阿蘇村黒川地区で、紙灯籠に火をともすイベント「灯物語[あかりものがたり]~綾[あや]~」を開いた。

 震災の教訓を後輩へ伝え、住民との絆を確かめようと16年から始めて6回目。今年も地元小中学生のほか、全国から寄せられたメッセージを貼り合わせた三角すいの灯籠約400基を作製した。

 周辺が薄暗くなり始めた午後5時半すぎ、会場の旧長陽西部小グラウンドに設置された灯籠に団体のメンバーや住民らが点火。「助け合いの大切さ」「健康で過ごせますように」など、思いを込めた言葉が温かな光と一緒に浮かんだ。

 来年4月には、震災遺構となった同大農学部の阿蘇キャンパスに代わる「阿蘇くまもと臨空校舎」が益城町に開設される。農学部3年で団体代表の女子学生(20)は「実家に戻ったような安心感を与えてくれる黒川地区と交流を続け、震災を風化させないようにしたい」と話した。(上杉勇太)

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