野球の独立リーグ、日本海オセアンリーグ(NOL)に所属する福井ネクサスエレファンツが11月いっぱいで活動を休止し、解散することが10月30日、球団関係者への取材で分かった。収益の確保や業績改善への見通しが立たず、球団運営が困難なためという。新たに球団を買収する動きもなく、福井県初のプロスポーツチームとして独立リーグの一翼を担ってきた球団が福井から消滅することとなる。
福井ネクサスエレファンツは今季、NOLに参戦。土日を中心に4球団が一つの球場で戦う「セントラル方式」でファン層の拡大を狙ったが、観客数は伸び悩み、来季に向けてのスポンサー探しも難航。打開策を見いだせず、球団を運営する「S.Sマネジメント福井」は解散を決め、リーグの承諾も得た。
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球団関係者は「県内で楽しみにしてくれていた方には申し訳ない気持ちでいっぱい」と話した。現在所属している約10選手については球団やリーグなどがサポートし、新たな所属先を探すという。
福井の独立リーグ球団は、2008年シーズンに「福井ミラクルエレファンツ」が当時の北信越ベースボール・チャレンジ(BC)リーグに参入。経営環境の悪化により、その後運営母体を変えながらも球団は存続してきた。
プロ野球にはこれまでに8選手(復帰組を含む)を送り出しており、今年は、20日のプロ野球ドラフト会議で濱将乃介内野手が中日から5位指名を受けた。