『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』公開記念トークイベント開催! 曽我部恵一「これは、家族と友情の物語。それがいいな」

プライマル・スクリーム、ジーザス&メリーチェイン、オアシスなどを見出し、世界No.1のインディ・レーベルに上り詰めたクリエイション・レコーズの創設者アラン・マッギーの波乱万丈な半生を、製作総指揮にダニー・ボイルを迎え『トレインスポッティング』チームが映画化。『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』が、新宿シネマカリテほかにて絶賛公開中だ。 90年代にロック・シーンを席巻した「ブリット・ポップ」において、オアシス、プライマル・スクリーム、ティーンエイジ・ファンクラブ、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインなど人気バンドを次々と世に送り出したクリエイション・レコーズ。「世界で最も成功したインディ・レーベル」とも言われ、メジャーに匹敵する影響力を持ったクリエイションを創設したアラン・マッギーとは一体どんな人物なのか。

このたび本作の公開を記念して、サニーデイ・サービスの曽我部恵一と作家の桜井鈴茂をゲストに迎えた公開記念トークイベントを開催。 曽我部恵一は「クリエイション・レコーズ」と同時代を生きたミュージシャンとして、若者が若者のためにつくった大好きなレーベルと評し、当時の思い出とともに熱く語るイベントとなった。

『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男』公開記念イベント

【日時】2022年10月30日(日)

【場所】新宿シネマカリテ(東京都新宿区新宿3-37-12 新宿NOWAビルB1F)

【登壇者】曽我部恵一、桜井鈴茂

映画『クリエイション・ストーリーズ~世界の音楽シーンを塗り替えた男~』公開記念トークイベントが10月30日、新宿シネマカリテにて開催され、ロックバンド「サニーデイ・サービス」の曽我部恵一と作家の桜井鈴茂が、映画の魅力やクリエイション・レコーズの独自性を語り合った。 90年代にロック・シーンを席巻した「ブリット・ポップ」において、オアシス、プライマル・スクリームなど人気バンドを次々と世に送り出した伝説のインディ・レーベル“クリエイション・レコーズ”を創設したアラン・マッギーの波乱に満ちた人生を描いた本作。 自身のコレクションだというクリエイションレーベルの大量のレコードを持参した曽我部が最初に出したのが「keiichi」とサインをしてもらったというザ・パステルズの「ミリオン・ティアーズ」。一方、桜井は「あまりレーベルで曲を聴いていたわけではないのですが、クリエイションというのを意識したのは、ハウス・オブ・ラブのファーストかな」と言うと、曽我部も「クリスティーンって曲が入っているアルバムね。僕も好きなんだけれど、ガイ・チャドウィックが若いころから自分の宣材写真もち歩いていたとか言って、意外とバカにされているんだよね」と発言し、客席の笑いを誘う。 その後も、曽我部がザ・ロフトのデビュー曲「ホワイ・ダズ・ザ・レイン」を「クリエイションで出された曲のなかで一番好きかもしれない」と話すと、桜井も「ハウス・オブ・ラブのファーストか、ティーンエイジ・ファンクラブの『バンドワゴネスク』、マイ・ブラッディ・ヴァレンタインのファーストが好きですね」とお互いに熱い思い入れを語る。 劇中には、マッギーらが、そんなバンドたちを発掘し、デビューさせるまでの苦悩の道のりがリアルに描かれる。曽我部は「マイブラ(マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン)がお金を使いすぎるシーンがいいですよね」と語ると「みんな好き勝手やっているのに、歴史的なものが生まれていく。それがすごい」とクリエイション・レコーズの独自性を述べる。桜井も、クリエイションと同じく当時のイギリスのインディ・レーベルで重要な役割を果たした「ファクトリー・レコード」について触れると、曽我部は「ファクトリーと比べると、クリエイションは青いというかエモい。ファクトリーはずっと大人でしたよね」と語っていた。 こうした「ブリット・ポップ」という“音楽”事情の面白さが映画の魅力である一方、もう一つ作品にグッと感情移入できる部分が“家族の物語”であるということ。桜井が「マッギーがお母さんに会いに行くシーンがよかった。あとはお父さんが(OASISの)『ワンダーウォール』を聴いているところ」と触れると、曽我部も「やっぱり家族に戻っていくんですよね。これは家族と友情の話なんです。それがいいなと思いました。ビジネスの話やサブカルチャーの話ではなく、ベースは家族。それがこの映画の深いところですよね」と語っていた。 なお、11月5日(土)にはミュージシャンのカジヒデキを迎えた公開記念イベントも予定されている。詳しくは、劇場HPをチェックしていただきたい。

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