名車生んだ鉄道車両工場跡が商業施設に 西武の「所沢駅西口開発」が2024年秋開業に向けてスタート

所沢駅とはペデストリアンデッキで結ばれる商業施設=イメージ=(画像:西武HD)

「所沢駅西口開発計画」2024年秋(予定)開業に向け本格始動

西武ホールディングス(HD)と事業パートナーの総合商社・住友商事(住商)は2022年10月28日、現地で詳細な事業内容を発表。西武HDの後藤高志社長、住商の為田耕太郎常務執行役員・生活・不動産事業部門長、藤本正人所沢市長らがくわ入して、新しい駅街づくりを始動させた。

人口約34万人、埼玉県西部の中核都市・所沢市の表玄関にあたる所沢駅は、池袋線と新宿線の西武2線が接続する交通の要衝。駅は1日当たり約22万人が利用する。

西武グループの目標は、「ベッドタウンから『リビングタウン』へ、進化する所沢」。東京方面への通勤通学だけでなく、鉄道を利用して訪れたくなる街づくりを目指す。

所沢エリアをめぐる取り組みでは、2020年に駅リニューアルと、駅直結の商業施設「グランエミオ所沢Ⅱ期分」が開業し、東口開発が完了。2021年にはベルーナドーム(西武ドーム)のボールパーク化、西武園ゆうえんちのリニューアルオープンと話題が相次いだ。

今回の所沢駅西口開発は、住商との共同プロジェクト。土地区画整理事業と施設整備を一体化して、地上7階建ての広域集客型商業施設を建設する。

計画によると、施設は敷地面積約3万4000平方メートル、店舗面積約4万3000平方メートル。店舗数約150店舗の規模。駐車場台数約1700台を用意し、地域をリードする商業施設を造る。

鉄道ファン目線では、開発地はかつての西武所沢車両工場跡地の歴史を持つ。終戦翌年の1946年から2000年まで、西武車両の検修を中心に、車両新造や改造を手がけたが、駅再開発を視野に、武蔵丘車両検修場(池袋線東飯能―高麗間)に機能を譲って閉鎖された。

現地セレモニーでは、関係機関代表がくわ入れ。西武HDの後藤社長は、「訪れることで新しい体験ができる、そして所沢らしさを体感できる商業施設を実現したい」と抱負を述べた。

記事:上里夏生

【画像】所沢駅西口開発計画イメージパース

1F西南側フードコート=イメージ=(画像:西武HD)
2F広場空間=イメージ=(画像:西武HD)
4F屋上広場=イメージ=(画像:西武HD)

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