福井県の企業が8000万円不正受給 コロナ対策の雇用調整助成金で虚偽申請、福井労働局が県内初の公表

 福井労働局は10月31日、機械・金型設計のミズノ金型製作所(本社福井県坂井市)が、虚偽の申請で新型コロナウイルス対策の雇用調整助成金(雇調金)約8千万円を不正受給していたと発表した。県内で雇調金の不正受給の公表は初めて。

 福井労働局によると、同社は2020年5月~今年6月分の受給について、従業員の教育訓練を実施していないにもかかわらず、実施したとする虚偽の申請書類を毎月提出していた。9月14日に支給決定を取り消し、同社は受給した8049万1346円を既に返還した。

 同社の水野嘉之社長は取材に対し「不手際があったのは事実だが、故意ではなく、(訓練でなく)実務していた従業員の何人か分を事務処理で見落として申請してしまっていた」と話した。

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