クアトラーロがロイヤルズの監督に就任 監督不在はWソックスだけ

日本時間10月31日、ロイヤルズはレイズのマット・クアトラーロ・ベンチコーチが球団史上18人目の監督(フルタイムの監督のみをカウント)に就任することを発表した。今季65勝97敗でアメリカン・リーグ中部地区の最下位に沈んだロイヤルズは、マイク・マシーニー監督を解任。J・J・ピコッロGMのもとで新監督探しを進めていたが、関係者の話によると、クアトラーロは新監督の選考プロセスのなかで、常に最有力候補に位置づけられていたという。

クアトラーロはメジャーやマイナーでのコーチ経験、スモールマーケット球団での成功体験、選手からの尊敬や信頼といったロイヤルズが新監督に求めていたすべての要素を持ち合わせている人物。契約期間は3年(+2026年のオプション)であることが報じられており、今季13人がメジャーデビューし、球団史上3位となる21人のルーキーが試合に出場した若いロイヤルズを率いていくことになった。

ピコッロGMは「マットが我々の球団を率いてくれることについて、とても興奮している。彼はキャリアを通して素晴らしい経験をしており、監督を務める準備も整っている。新監督の選考プロセスを進めるなかで、我々に強い印象を与え、業界全体でも高く評価されている人物だ」とクアトラーロを絶賛。「マットとともに勝利をファンに届けるために働くのが楽しみ」と語った。

現在48歳のクアトラーロは、直近5シーズンをレイズで過ごし、ケビン・キャッシュ監督のもとで三塁ベースコーチを1年、ベンチコーチを4年務めた。また、その前の4年間はインディアンス(現ガーディアンズ)で打撃コーチ補佐を務めていた。この2球団はいずれもスモールマーケット球団の成功例とみなされており、ロイヤルズはそこでの成功体験に魅力を感じたようだ。

メジャーの球団に監督の空席が出るたびに新監督候補に挙げられていたクアトラーロがついに監督に就任。その本人は「この機会を与えてくれたロイヤルズに感謝している。スタートが待ち切れないし、家族と一緒にカンザスシティへ行き、コミュニティの一員になるのが待ち遠しい」と話している。

今季中に監督が交代した4球団のうち、エンゼルス(フィル・ネビン)、ブルージェイズ(ジョン・シュナイダー)、フィリーズ(ロブ・トムソン)は監督代行が正式に監督に就任。レンジャーズはブルース・ボウチーを新監督に招聘した。このほか、マーリンズはスキップ・シューマッカー新監督の就任が決定。監督不在はホワイトソックスのみとなっている。

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