木浦小創立120周年・閉校記念式典 学びやに惜別と感謝 児童や同窓生ら110人出席

 糸魚川市立木浦小(中嶋里子校長、児童9人)の創立120周年・閉校記念式典、木浦わくわく文化祭が10月30日、同校体育館で開かれた。児童、教職員、教育関係者、同窓生、地域住民、来賓ら約110人が出席。120年の歩みを振り返りながら、学びやに惜別と感謝の思いを重ね、子どもたちと地域全体の変わらぬ成長、発展を願った。

児童9人による「創作このうら太鼓」の記念演奏

 同校は明治35年、村立木浦小として設立された。当時の児童数は171人。ピーク時の昭和33年には380人に達した。少子化の流れを受け、本年度末で閉校し、120年の歴史に幕を下ろす。
 記念式典で家﨑長治実行委員長は「本年度の卒業生を含め3532人の母校に向ける心情を思うと、惜別の念でいっぱい」と寂しさを吐露。「地域の拠点であった木浦小の灯(ひ)を絶やすことなく、ともし続けることを合言葉に、新たな力を出し以前に増して明るく元気な地域づくりを行い、子どもたちにも変わることなく、今後も励まし続けていきたい」と誓い、これまでの数限りない尽力、支援に感謝した。
 来賓を代表し米田徹市長が祝辞、中嶋校長がお礼の言葉を述べた。同窓生代表の2人が「120年を振り返る~思い出のスピーチ~」を発表。木浦小での掛け替えのない学び、成長体験を話した。

お礼の言葉を述べる中嶋校長

 引き続き学習発表会が開かれ、1・2年生、3・4年生、5・6年生の順でニシキゴイなど地域学習の活動成果を元気いっぱい、工夫を凝らし披露。大人から惜しみない拍手が送られた。全校で「それいけ!このうら探検隊」を合唱した。
 締めくくりの記念演奏では、全校児童による「創作このうら太鼓」が、春夏秋冬と感謝の思いを表現した「思い出いっぱい このうら太鼓」を初演。児童は終演後、学校田で栽培、収穫した最後の「風の子米」を販売した。

© 株式会社上越タイムス社