コロナ(新潟県三条市)が増収増益、エコキュートや石油給湯器が好調

株式会社コロナ 本社

株式会社コロナ(新潟県三条市)は1日、2023年3月期第2四半期決算(連結)を発表した。売上高は399億6,800万円(対前年同期比4.7%増)、営業利益は3億9,000万円(同280.0%増)、経常利益は6億100万円(同120.7%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億1,000万円(同110.9%増)で、増収増益となった。

生産合理化や経費削減の取り組みを進めたほか、エコキュートや石油給湯器などの住宅設備機器の販売が好調で、製品種類別の構成比で見ると前年同期の40%から45%に上昇している。住宅設備機器は利益率が高く、増益につながった。

一方で、鉄や銅など材料費は高騰しており、価格転嫁はしているものの、コスト増の影響は大きい。

第2四半期連結営業利益増減要因(コロナの決算説明資料より)

なお、コロナグループは通年商品の住宅設備機器のほか、夏季に需要の多いルームエアコンを中心とした空調・家電機器と、冬季に需要の多い暖房機器を取り扱っているため、業績に季節的変動があり、売上高および利益は、暖房機器の割合が高い第3四半期連結会計期間に増加する傾向にある。

製品の種類別売上高は以下の通り。

暖房機器

暖房機器の売上高は、69億9,900万円(前年同期比2.0%増)。石油ファンヒーターの販売台数は前年同期と比べ△5.8%減少したが、このうち輸出は36.3%増加した。

コロナでは需要期に向けて、寒冷地向け石油暖房機や石油ファンヒーター、ポータブル石油ストーブなどの提案活動を推進。また、構成比は大きくないものの、ロシアとウクライナの戦争の影響により、石油暖房機器のヨーロッパにおける輸出が増加した。

こうした状況から、暖房機器全体では前年同四半期を上回った。

空調・家電機器

空調・家電機器の売上高は、119億1,400万円(同△9.8%減)。

ルームエアコンおよび冷風機は、全国的に気温が高めに推移したものの、天候不順やメーカー間の販売競争の激化などもあり、前年同四半期を下回った。また、除湿機は衣類乾燥機能を強化した大型除湿機を投入し販売活動を進めたが、需要期の天候不順もあり、前年同四半期を下回った。

その結果、空調・家電機器全体では前年同四半期を下回った。

住宅設備機器

住宅設備機器の売上高は、179億8,300万円(同17.2%増)。主要製品の販売台数(前年同期比)に関しては、エコキュートが6.2%増、石油給湯器が35.9%増となった。

コロナではエコキュートや石油給湯機の安定的な供給活動に努めたほか、石油給湯機は高効率・高付加価値機種に注力、エコキュートは買い替え需要の拡大などにより販売が好調に推移した。

結果、住宅設備機器全体では前年同四半期を上回った。

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