箱根・大涌谷の火山ガス濃度上昇 園地で一時、屋内退避

箱根山・大涌谷(資料写真)

 箱根町は1日午前11時25分ごろ、箱根山の大涌谷園地で火山ガスの濃度が上昇したとして、園地内の観光客ら約570人を屋内退避させた。人的被害は確認されず、濃度が低下した約1時間後に屋内退避を解除した。

 町総務防災課によると、同日午前11時25分ごろ、園地駐車場に設置しているガス計測装置で硫化水素(H2S)の濃度が屋内退避の基準値(10ppm)を超える17.3ppmを記録。避難誘導マニュアルに従い、観光客の屋内退避の誘導を開始した。数分後には23.9ppmを記録し、同45分ごろに屋内退避を完了した。

 同50分には携帯型ガス検知器で0ppmを確認し、ガス計測装置で基準値を下回る9.7ppmを記録した。午後0時半、同計測装置で0.3ppmまで低下したことを確認して、屋内退避解除を決定した。

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