平陸運河は中国―ASEAN運命共同体の緊密性強化に貢献

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【南寧(中国)2022年11月1日新華社=共同通信JBN】今年第1-3四半期、中国と東南アジア諸国連合(ASEAN)の貿易総額は15.2%伸びて4.7兆元に達し、中国貿易総額の15.1%を占めた。このうち、ASEANへの輸出は22%増の2兆7300億元、ASEANからの輸入は6.9%増の1兆9700億元だった。中国とASEANが互いに最大の貿易相手であることは明らかである。

地域的な包括的経済連携(RCEP)協定の発効に伴い、中国とASEANの貿易・投資協力は継続的な機会増加をもたらしている。中国とASEANの貿易総額が今後も急増し続けることは疑いない。さらに、中国はASEANとの貨物輸送の加速を目指し、ASEANブロックに隣接する広西チワン族自治区に平陸運河を建設することによって、この発展に備えるかつてない努力を重ねている。

全長約135キロ、総投資額720億元が見込まれる平陸運河の建設は、今年8月すでに着工されている。4年以内に5000トン級船舶が航行可能になる予定。Pinglu Canal Group Co., Ltd.によると、平陸運河は南寧の梧州県級市から欽州市霊山県の欽江を経由して北部湾に入る。

平陸運河プロジェクトの計画・設計を担当するWu Peng氏は「平陸運河はこの種最大で、中国運河建設史の先駆的偉業になる。内陸船は直接海港に航行できる。完成すれば、大量の貨物、大型船、多数の船舶で知られる超繁忙の運河になるだろう」と語った。

過去、中国南西部の貨物が水路を伝って海に出るには、長江か西江の選択肢しかなく、南方に流れる川は存在しなかった。長江の河口は中国東部にあって、南西部の都市、重慶からは2000キロ以上離れており、一方、西江の河口は中国南東部の広州にある。これら2つの水路で海に出るには、ともにかなりの時間を要する。

広西チワン族自治区運輸局のChen Hongqi党委書記は「平陸運河は西江主流が最短距離で海に出る新たな水路を開く。平陸運河を通ることによって、南西地域から海に向かう物資の内陸河川航海は、広州経由に比べて560キロ以上短縮される」と述べた。運河が完成すれば、中国の南西・北西地域は最短かつ最も経済的、簡便な海への通路で増強されるとしている。

業界の事情通によると、平陸運河は新たな海の入口「西江黄金水路(Xijiang Golden Waterway)」を開いて、粤港澳大湾区開発と効果的につなぐ川と海の循環水路を形成し、広西および中国南西部のASEAN、RCEP諸国との経済・貿易協力の継続的深化を推進し、広西および中国南西部の中国―ASEAN運命共同体構築への統合を向上させる。

プロジェクトが完成した暁に、新運河は中国―ASEAN貿易を促進するだけでなく、運河が位置する広西にも膨大な機会をもたらす。運河沿いの各地では現在、プロジェクト周辺と沿岸港で多くの生産工場が展開し始めた。運河が航行可能になれば、ルート沿いのこれら裾野産業は大きな競争上の優位性を占めることになる。

平陸運河の出発点として、広西チワン族自治区首府の南寧は平陸運河経済ベルトに率先統合する「南寧東ニュータウン(Nanning East New Town)」の建設を計画している。ニュータウンを「海に向かう経済開発のモデル工業団地」に発展させるビジョンの下、有利な港湾産業クラスターを養成し、新エネルギー車と部品製造のベースを確立して、ASEAN市場にサービスを提供する計画である。

広西チワン族自治区運輸局のOuyang Bin党委員は「竣工すれば、運河は広西に計り知れない機会をもたらし、内外の相互接続性、陸と海の連携、東西の相補性で特徴づけられるオールラウンド開放構造の形成を助長する。プロジェクトは産業レイアウトと広西の経済社会開発構造を大きく変え、広西の北部湾国際ゲートウェー港、国際ハブ海港への移行を推進する」と語った。

ソース:Pinglu Canal Group Co., Ltd.