つながり、交流 きっかけに 長崎ママプロジェクト 初のピクニックランチ 日頃の悩み語り合う

手形やお絵描きで会話が弾むピクニックランチ=長崎市、長崎水辺の森公園

 子連れで行きやすいお店やイベント情報をインスタグラムやLINE(ライン)で発信する子育てサークル「長崎ママプロジェクト(長崎ママプロ)」から、長崎新聞の情報窓口「ナガサキポスト」にピクニックランチの知らせが届いた。「きっとママたちはこういう交流の場を求めているのでは。紙面で活動を広めてもらえませんか」。子どもたちを外で思い切り遊ばせたいと企画された初めての試みを見学させてもらった。

 10月12日、雲一つない青空の下、長崎市常盤町の長崎水辺の森公園に1~3歳児の親子7組が集まってきた。自己紹介の後、「ぐちゃぐちゃお絵描き体験」がスタート。模造紙を広げ、洗濯のりを混ぜた絵の具に手を突っ込んで感触を楽しんだり、夢中で筆を動かしたりする子どもたち。「ここの色きれい~」「汚れたTシャツも芸術だね」。見守るママの会話も途切れない。抱っこをせがむ絵の具まみれの子の愛らしさに、ママたちから笑みがこぼれた。

 芝生にシートを広げお弁当の時間。ピクニックを満喫しながら「どこに行くにも駐車場代がかかるよね」「道路が狭くベビーカーでの外出がおっくう」などと、日頃の悩みを語り合った。

 ママプロは福岡や佐賀など九州5県にあり、長崎は昨年3月、イベント会社代表の神戸操さん(49)=諫早市=らが発足した。長崎県は転勤族が多く「1人で悩むママが少なくない。育児がつらいものになってほしくない」。神戸さんもママ友との交流に救われた経験から、奮闘中の“後輩”を応援しようと考えた。

 現在のメンバーは長崎、諫早、大村、佐世保、松浦の5市に計15人。これまでメンバーが講師を務め、ヨガや紅茶の入れ方教室、食事会などを開いてきた。

 ピクニックは3歳の子のママ、長崎市の太田瑞恵さん(35)の発案。インスタで呼びかけると、2時間ほどで定員に達した。太田さんは「個人では難しいけれど、メンバーから『やってみなよ!』と応援されて『やれるかな』と思えた」と満足そう。

 神戸さんは「島原にもメンバーができるといいし、離島でもイベントを開きたい。ちょっとずつ活動を広げていけたら」と話した。長崎ママプロは今後もイベントを企画する予定。インスタのアカウント「@nagasakimama2021」で情報を発信する。

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