「未病の認知度は今、相当高いと思う」―。神奈川県の黒岩祐治知事は2日の定例会見で、健康と病気の間を意味する「未病」を改善して心身の健康保持を目指す肝いり施策への手応えを語った。
8、9日に箱根町で開催する「未病サミット」で「未病未来社会の実現を議論し、世界に発信する」との意気込みも示した。
ただ、2021年度の県民ニーズ調査では未病の言葉を「聞いたことがない」との回答が48.3%に上った。未病の言葉の意味に至っては67.1%が「知らなかった」と答えた。
それでも知事は高齢層を中心に未病に関する認知が広がっているとの認識を示し「浸透していないとは思っていない」と強調した。
未病施策は県議会からも「成果が見えにくい」と指摘されている。知事は「習慣づけが大事で、すぐに成果が見えるものではない。コンセプトに共感してくれる人たちと取り組みを積み重ねたい」と述べた。