リリー・フランキー&水原希子「今年のはとにかく濃厚」――豪華面々が「カバフェス」で北海道が生んだ名曲&クリスマスソングをカバー!

NHK BSプレミアム・BS4Kで12月25日に放送される「The Covers クリスマスFes. in 北海道」(午後10:50)の収録が、10月27日に北海道・苫小牧市民会館で行われた。

森山良子をスペシャルゲストに、6組のアーティストが「北海道にちなんだ名曲」や「クリスマス&冬のヒットナンバー」を中心とした熱いステージを繰り広げ、会場では一足早い“クリスマスムード”を満喫。収録会場の模様と、MCのリリー・フランキー、水原希子の終演後のコメントを紹介する。

「The Covers Fes.」(通称「カバフェス」)は、音楽番組「The Covers」(日曜午後10:50)が主催する年末の恒例企画。第9弾の今回は、大型地方連携フェスとして、多くのミュージシャンと名曲を生み続ける地・北海道を会場に、NHK室蘭放送局開局80周年記念として開催された。語りは堂本光一が務める。

「北海道にちなんだ名曲シリーズ」では、北海道を音楽活動の原点とする竹原ピストルが、北海道生まれのシンガー・ソングライター、中島みゆきの名曲「ファイト!」をパワフルに披露。また、メンバーのアサヒが北海道出身のLittle Glee Monsterも、中島が手掛けたTOKIOの「宙船」を熱唱した。一方、平原綾香は、北海道生まれの玉置浩二と北野武の共作「嘲笑」をしっとりと歌い上げた。さらに、Original Loveの田島貴男は、吉田拓郎の名曲「落陽」をカバー。開催地である苫小牧の港での情景が描かれた曲に、会場のボルテージは一気に高まり、大きな拍手が湧いた。

「クリスマス・冬の名曲シリーズ」では、今年の年末で一旦歌手活動の休止を発表している氷川きよしが、歌手を目指していた頃の思い出の曲という華原朋美の「I BELIEVE」を華やかなパフォーマンスで披露。また、CHEMISTRYが山下達郎の「クリスマス・イブ」、桑田佳祐の「白い恋人達」を珠玉のハーモニーで届け、観客の心をわしづかみにした。

スペシャルゲストの森山は、玉置の名曲「メロディー」に続き、アメリカ民謡「聖者の行進」をポップに歌い上げ、場内を大いに盛り上げる一幕も。このほかにも、多くのカバー曲やオリジナル曲が披露され、大盛況のうちにステージは幕を閉じた。

収録を終えた直後、取材に応じたMCのリリーと水原は「今年はとにかく濃厚で、どのパフォーマンスもとても素晴らしかった! 心と体が熱くなりました」と口をそろえた。

水原は「大切なクリスマスギフトをいただいたような夜でした。特に森山良子さんのパフォーマンスは、妖精のようにピュアでキュートな姿に心をもっていかれてしまって、その後の会話が頭に入らなかったです(笑)」と笑顔でコメント。

一方、リリーは「この番組は、自分が影響を受けた曲などをアーティスト自身が選曲するので、ベテランも若い出演者も、初めて音楽に夢中になった時の“初期衝動”を持ってパフォーマンスしてくれる。だからこそ、伝わるものがあるのだと思います」と説明。さらに、「サブスクリプションで音楽を聴ける今は、新曲も古い曲も関係なく親しむことができます。いいことだと思うし、だからこそ名ミュージシャンが求められている時代なのかもしれません。昔からミュージシャンはカバーアルバムを出しているけれど、オリジナル本位で、どこかカバーをすることに逡巡(しゅんじゅん)があったと思うんです。でも今は、番組が始まった10年前には思いつかないような視聴環境の中、いろいろな方が曲をカバーすることをいとわなくなりました。たとえば昭和30年代の曲を演奏するとしても、アーティストの方も聴く方も“懐メロ”の感覚ではない。それが、この番組の曲に対する距離感なんです」と、10年続く番組に対する思いを語った。

「The Covers」が北海道から贈るクリスマスフェス。ここでしか見られない名曲、名演の数々に注目が集まりそうだ。

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