吉谷彩子、「舞いあがれ!」で共演の福原遥は「今まで会った人類で一番いい子」

NHK総合ほかで放送中の連続テレビ小説「舞いあがれ!」(月~土曜午前8:00ほか)で、ヒロイン・岩倉舞(福原遥)が大学で入部した人力飛行機サークル「なにわバードマン」のメンバー・由良冬子役の吉谷彩子が、役柄への思いや作品の見どころを語った。

連続テレビ小説107作目となる「舞いあがれ!」の舞台は、1990年代から現在。舞がものづくりの町・大阪の東大阪と自然豊かな長崎・五島列島でさまざまな人との絆を育みながら、空を飛ぶ夢に向かっていく挫折と再生の物語だ。2020年に同局の「心の傷を癒(いや)すということ」で、第46回放送文化基金賞番組部門テレビドラマ番組最優秀賞を受賞した桑原亮子氏によるオリジナル作品となっている。

冬子は、人力飛行機・スワン号のパイロットを務める大学2回生。女性で初めて大西洋単独横断飛行に成功したアメリア・イヤハートに刺激を受けて、男子に負けまいとパイロットに志願。舞に空を飛ぶ楽しさを教える人物だ。

朝ドラへの出演が決まった時は「めちゃくちゃうれしかった」という吉谷。「“朝ドラ”への出演は3回目になりますが、長期間しっかり出演するのは今回が初めてです。オーディションを受けた時に、田中(正)監督から『年下は好きですか?』と言われて、私は(ヒロインの)先輩役かなと思ったんです。そして、実際に話がきた時に、憧れの先輩の役だと聞いて、やっぱりそういうことだったのかと思いました(笑)」とエピソードを明かす。

続けて、「かっこいい女でいなければということでプレッシャーもありましたが、うれしさの方が大きかったです。気が強い女の子の役は過去にもありますが、情に厚くて、姉御肌のかっこいい先輩というのは初めてだったので、役作りは難しかったです」と吐露し、さらに「アスリートの役は初めてです。やせすぎると後々のエピソードで困るため、体力や筋肉量を増やそうと思い、運動量を増やして筋トレすることにしました。役が決まってからすぐに自転車を購入して、行ける範囲はほとんど自転車移動にしました」と役作りに励んだとのこと。

撮影では、「人力飛行機のペダルはかなり重くて、しかも漕ぐペースが決まっています。体験してみたのですが、すぐに息が上がってしまいました。私は中学、高校と陸上部で、種目は短距離だったのでちょっと違うところもあるのですが、努力の積み重ねや、自分との戦いという意味では、由良と重なる部分がありました。実際の機体はとても繊細で操作が難しく、持ってはいけない部分や強く引いてはいけない部分があったので、『壊してしまったらどうしよう!』と緊張しました。しかも、機体の中がとんでもなく暑くて。ロケは5〜6月でしたが、サウナ状態でした。風がすき間からしか入らないので、撮影時は中に風を入れてもらったりしました」と苦労も多かった様子。

物語に関しては、「『なにわバードマン』編は、舞がパイロットを目指すきっかけになります。みんなが舞の背中を押して舞が少しずつ成長していき、みんなで支え合う、熱い友情が見どころです」と紹介し、共演の福原については「とってもいい子です。今まで会った人類で一番いい子。あんなにいい子は見たことがないぐらい。本当に大好きです。私が少しじんましんが出たことを話したら『ビタミン摂ったらよくなるかなと思って』とサプリメントを持ってきてくれました。そんな彼女だからこそ、私自身も、由良としても、彼女を支えていきたいなという気持ちになり、しっかり役に反映できました。由良を演じることができたのは、彼女のおかげだと思います」とその存在に助けられていることを伝える。

加えて「最初、由良は舞に対して『何こいつ?』と思っているし、舞から見ても由良のことは怖い印象しかないと思います。でも、由良の舞に対する気持ちは回を重ねるごとにどんどん変化し、ただの後輩ではなく親友に近い存在になっていきます。舞の頑張りを見て、由良も気持ちを動かされてどんどん深まっていくというところが、結構いいグラデーションに仕上がっているのではないかと思います」と、2人の関係性の変化もポイントに挙げた。

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