沢田研二が松たか子に茶目っ気たっぷり甘える姿 「土を喰らう十二ヵ月」本編映像

11月11日より劇場公開される、沢田研二が主演する映画「土を喰らう十二ヵ月」から、作家のツトム(沢田研二)と食いしんぼうの担当編集者で恋人である真知子(松たか子)が晩酌をするシーンの、本編映像が公開された。

人里離れた信州の山荘で、犬のさんしょ、13年前に亡くなった妻の遺骨とともに暮らしている作家のツトムは、東京からやってきた担当編集者で恋人の真知子と、囲炉裏(いろり)であぶった小芋で晩酌をする。静かな時間を過ごしていた2人が、真知子の一言で恋人同士から作家と編集者へと様変わりをする。締切の原稿を催促する真知子に、「小子芋さんで許してくれないかな」と茶目っ気たっぷりに甘えたそぶりをして見せるツトム。穏やかな口調ながらに、真知子は原稿用紙をツトムに渡す。逃げ場がなく観念したツトムは思いを巡らせ、万年筆を手に取る。

真知子のキャラクターは、脚本も手掛けた中江裕司監督によるオリジナルキャラクターで原案にはない。中江監督は原案エッセイのあとがきの「ミセス編集局の女子連に、ひそやかな悦しみをのぞかれ、かくも、よしあしごとを書く始末になった。嗚呼。」の一文を読んで真知子を作りだした。「水上さんの(他の)小説をもう一度読み直して、そこに出てくる女性たちを通じて真知子像を作り上げていきました」「(松さんは)素晴らしかったですね、沢田さんはそこにいるだけで役を成立させる役者さんですが、松さんはそういう沢田さんを 細かくサポートしてシーンを作り上げてくれた。ただ脇を固めるだけでなく、瞬時に松さんが場の中心になることもある。その切り替えが見事なんです」と振り返っている。

「土を喰らう十二ヵ月」は、1978年に雑誌「ミセス」で1年に渡り連載された水上勉による料理エッセイを原案とした作品。人里離れた長野の山荘で1人で暮らしている作家のツトムは、山の実やきのこ、畑で育てた野菜を自ら料理し、季節の移ろいを感じながら、原稿をしたためている。 時折、東京から訪ねてくる担当編集者で恋人の真知子と旬のものを料理して一緒に食べるなど、悠々自適な暮らしをするツトムだが、13年前に亡くした妻の遺骨を墓に納められずにいる。そんな沢田研二演じるツトムを、日本の里山の四季の移り変わりと、料理研究家の土井善晴が手掛ける料理の数々とともに描いている。

【作品情報】
土を喰らう十二ヵ月
2022年11月11日(金)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座他にて全国公開
配給:日活
©2022『土を喰らう十二ヵ月』製作委員会

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