日光で撮影事業展開へ 佐野の田村写真館グループ「オンリーワンを提供」

契約書を手にする田名網社長(右)と佐々木社長=宇都宮市

 フォトスタジオ「天使の森」などを展開する田村写真館(佐野市田沼町、田名網勝(たなあみまさる)社長)グループは2日までに、日光市の世界遺産エリアなどで写真撮影サービスを提供する日本文化伝承(日光市匠町、佐々木千春(ささきちはる)社長)から写真館部門を譲り受ける契約を締結した。

 同社の写真館部門「日光うたかたフォトスタジオ」は、日光田母沢御用邸記念公園や世界遺産「日光の社寺」、神橋といった日光ならではの景観を生かし、七五三、成人式、婚礼などの撮影をする独自サービスを提供している。着物の衣装レンタル、ヘアメークなども手がけており、首都圏などからの誘客に成功しているという。

 佐々木社長によると、撮影に関する問い合わせは年間約500件あるが、マンパワーの面から200件ほどしか対応できない状況という。後継者もおらず、陣容の強化が難しいことから、田村写真館への部門の譲渡を決めた。

 田村写真館は小山、宇都宮、佐野市で4写真館を運営する県内業界の大手で、同社子会社のLIB(エルアイビー、小山市東城南1丁目、田名網社長)が、日光うたかたフォトスタジオを来年1月から継承する。

 田名網社長は「同じ七五三でも日光でしかできないオンリーワンを提供できる。しっかり引き継ぎ、発展させたい」と説明。着物製造も手がけている佐々木社長は「今後は着物製造部門に注力し、衣装の面からバックアップしたい」と話した。

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