驚き、戸惑い、怒りの声 北朝鮮がミサイル発射  宮城もJアラート対象地域に

3日朝、北朝鮮が弾道ミサイルを少なくとも3発発射し、宮城県内は一時Jアラート=全国瞬時警報システムの対象地域となり避難が呼び掛けられました。祝日の朝に突如鳴り響いた警報に県民からは驚きや戸惑いのほか怒りの声も聞かれました。

栗原市の防災無線「ミサイル発射、ミサイル発射、建物の中または地下に避難して下さい」

栗原市では防災無線で市民に避難が呼び掛けられました。

栗原市民「率直にいいですか。なんで馬鹿なことをやるんだろう。避難する地下なんてありませんと思いますよ。とにかく一迫は地下なんてないですよ。そういうの必要であれば行政でつくらなければならないと思います」

政府によりますと、北朝鮮は午前7時40分ごろから午前8時50分ごろにかけて弾道ミサイルを少なくとも3発発射しました。

1発目の発射では宮城県のほか山形県と新潟県がJアラート=全国瞬時警報システムの対象地域となりました。

新田智紀記者「県庁5階の危機管理総務課では警戒本部を設置して情報収集を行っていますが、これまでのところ被害の報告はないということです」

県は、Jアラート発令と同時に各市町村から被害が無いかなど情報収集にあたり、午前9時40分からは各部局の防災担当者が集まって会議を開いて落下物や被害が無いことを共有しました。

政府は、1発目のミサイルが日本列島を越える可能性があるとし避難を呼び掛けましたが、その後日本海上空で消失したことが確認されたため訂正しました。

繰り返される北朝鮮のミサイル発射に対し、県民からは不安や怒りの声が聞かれました。

仙台市民「ああいうことをやって良いものかね。世間を騒がせて非常に迷惑です」

仙台市民「またかっていう感じでした。最近多いので少し怖いなっていう印象ですね」

石巻市渡波のカキ処理場では、Jアラートの発令を受け屋外で作業していた人は建物内に退避するなどの対応を取りました。

カキ生産者「ここまで頻繁になると出漁の体制なんかも見直ししていかなくちゃないんじゃないかなっていうことで、操業にも影響が出てきますので大変心配してます」

JR東日本によりますとこのミサイルの影響で東北新幹線の一部区間と県内の在来線で一時運転を見合わせましたが、いずれも午前8時6分に再開しました。

東北新幹線は最大で20分ほどの遅れが出ましたが、現在はほぼ解消されたということです。

相次ぐ北朝鮮のミサイル発射を受け県の危機管理の担当者は、政府や関係機関との連携を強化していくとし次のように述べました。

県復興・危機管理部佐藤達哉部長「国際情勢の動きが最近変わってきている感じがある。復興危機管理部としても県民の皆さんと情報を共有しながら対応に当たって行きたい」

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