神々集結、出雲の浜でお迎え 旧暦10月「神在月」の神事

島根県出雲市の稲佐の浜で営まれた、やおよろずの神々を迎える「神迎神事」=3日夜

 やおよろずの神々が世の中の農業や縁結びなどにまつわる話し合いをするため、島根県出雲市の出雲大社に集まるとされる旧暦10月10日に合わせ、大社に近い同市の「稲佐の浜」で「神迎神事」が3日夜に営まれた。

 コロナ対策のため、神事は3年続けて一般参列者を入れずに実施。波が寄せる海辺に太鼓や笛の音が響き、かがり火に照らされる中、しめ縄で囲った斎場で神職が祝詞を上げ、神々が宿るというサカキを奉じた。

 稲佐の浜は、日本神話の舞台の一つ。

 国内の大半の地域では、神が留守になるとされる旧暦10月を「神無月」とも呼ぶが、出雲地方では神々が集まるとして「神在月」といわれる。

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