北朝鮮 弾道ミサイル発射 本県など3県にJアラート発表 本県上空通過せず

 防衛省は3日、北朝鮮が同日午前7時から同9時までの間に少なくとも3発の弾道ミサイルを発射したと発表した。いずれも朝鮮半島の東、日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下した。
 午前7時50分、政府は新潟、宮城、山形3県にJ―アラートを発表。建物内や地下へ避難を呼び掛けた。10分後には「ミサイルは太平洋へ通過」としたが、後に日本列島を越えておらず、日本海上空でレーダーから消えたと発表した。船舶や航空機への被害は確認されていない。
 同日は上越地域各地でイベントなどが予定されており、朝から準備に当たっていたスタッフらは、J―アラートを受け動揺した。
 牧区では、イベント準備のため同8時前からスタッフ数人が屋外で作業中だったが、J―アラートの発表を受け、安全が確認できるまで体育館内で待機した。
 糸魚川市大和川のイベント会場でも、会場準備中のスタッフが作業の手を止めた。女性スタッフは「びっくりした。取りあえず窓ガラスから離れた」と話していた。県立糸魚川白嶺高は、文化祭のため生徒の登校時間に警報音が鳴った。生徒は通常通り登校し、予定通り文化祭を開いたという。
 県は同9時15分から、危機管理監を長とする情報連絡室会議を開いた。花角英世知事は「県民の安全を確保するよう全力を挙げる」とコメントを出した。糸魚川市は消防職員が市内海岸線の警戒に当たった。午後4時30分までに落下物や不審物など異常は見当たらず、市によると、被害に関する情報はなかったという。
 JR東日本は同7時40分から、北陸新幹線の飯山―上越妙高間で運転を一時見合わせ、約25分後に運転を再開。えちごトキめき鉄道は3本の列車で30分以上の遅れが発生した。

◇補足

 北朝鮮は同日午後9時35分前後に3発のミサイルを発射した可能性があると政府が見解を出しました。

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