<レスリング>韓国からも参列者…沼尻久氏(全国中学生連盟会長)に最後のお別れ

 

 胃がんのため、10月17日に79歳にて死去した全国中学生連盟の沼尻久会長のご家族と茨城県レスリング協会による合同告別式が11月3日、水戸市内の葬儀場で行われ、多くの供花とともに200人を超える参列者が最後のお別れをした。韓国・釜山からは同レスリング協会のヤン・ヨンジ名誉会長ら3人が海を超えて駆け付けた。(関連記事

▲多くの花が届けられ、大勢に見守られて旅立った沼尻久氏(写真は一部加工しています)

 葬儀委員長の茨城県レスリング協会・田山東湖会長が追悼の言葉を送り、「60有余年のつきあい。現在までも学生気分そのままだった久君がうらやましかった。国体会場で、中学大会で活躍した選手を見つけて激励していた姿が思い出される」と回想。

 昨年3月に「余命3ヶ月」を宣告されたとのこと。その後、18ヶ月も生き、今年6月、2年間中止だった全国中学選手権を見届けることができたことの幸せさを話し、「ゆっくりとお休みください」と送った。

 日本レスリング協会を代表して、茨城県出身でもある富山英明会長、友人代表として同年代の日本協会・福田富昭名誉会長、外国からの参列のヤン・ヨンジ氏(前述)が弔辞を送った。

 茨城県出身で1988年ソウル・オリンピック金メダリストの小林孝至さん(国際武道大監督)は「年は20くらい離れていたけど、親しみのある人だった。よく食事に連れていってもらい、面倒を見てくれました」と、しんみりと話した。

 全国中学生連盟の松崎忍会長代行は、今年度中に正式に次期会長を選出するとともに、故人の遺志を尊重し、全国中学生選手権の水戸市開催と、50年以上の歴史を持つ日韓交流を続けたい意向を話した。

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