「橋杭岩」色鮮やかに 3年ぶり点灯にどっと人

3年ぶりに行われた橋杭岩のライトアップを楽しむ写真愛好者ら(3日、和歌山県串本町くじの川で)

 和歌山県串本町は3日から、同町くじの川にある国の名勝・天然記念物「橋杭岩」でライトアップを始めた。コロナ禍のため2019年以来3年ぶりの開催で、待ちわびた多くの写真愛好者らが訪れた。時間は午後5時半~8時半で、5日まで。

 橋杭岩は陸地から沖へ約850メートルにわたって大小40余りの岩柱が並んでおり、本州最南端の町である串本町を代表する景勝地。

 町産業課によると、ライトアップイベントは「紀伊山地の霊場と参詣道」が2004年に世界遺産に登録されたことを記念した県のキャンペーンの一環で町が実施。好評だったために翌年以降も毎年続けており、17年には一般社団法人「夜景観光コンベンション・ビューロー」から「日本夜景遺産」に認定された。

 初日の3日は、橋杭岩の前にある道の駅「くしもと橋杭岩」にずらりと写真愛好者の三脚が並ぶ中、奇岩をブルーやオレンジ、グリーンなど10色のライト計60基、水面も14基のライトで色合いを変化させながら彩った。御坊市から妻と訪れていた男性(66)は「写真が趣味で初めて来たが、幻想的だ。来て良かった」と撮影を楽しんでいた。スマートフォンで手軽に撮影をする人の姿も目立った。

 町産業課は「3年ぶりのライトアップとあって、出だしとしては見に来られた方がかなり多いように思う。5日まで天気も良さそうなので、ぜひお越しいただけたら」と話している。

 期間中、橋杭漁港と橋杭海水浴場に臨時駐車場を設けている。荒天の場合は中止。

 問い合わせは町産業課(0735.62.0557)へ。

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