蒜山高原にホテル「マリオット」 県内初進出、積水ハウス設計施工

真庭市に開業したホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・岡山蒜山高原」

 米ホテル大手マリオット・インターナショナルと積水ハウス(大阪市)は4日、真庭市蒜山上徳山にホテル「フェアフィールド・バイ・マリオット・岡山蒜山高原」を開業した。宿泊特化型の施設で、地域での食事や買い物、自然体験などを楽しんでもらう。マリオットは岡山県内初進出。

 道の駅「風の家」(同所)向かいの4308平方メートルを賃借し、鉄筋コンクリート4階延べ3693平方メートルを新築した。全室スタンダード(25平方メートル)で、ツイン64室とキング35室。館内設備として、自転車やスキー板などを保管できるロッカールーム、ワーキングスペースのあるロビーラウンジ、無料のドリンクや電子レンジを備えたミニキッチンを設けている。

 料金は1泊1室(2人)1万4520円から。レストランは併設せず、朝食のみ地元の野菜などを使った弁当(別料金)を用意する。従業員は地元採用を含む10人。投資額は約20億円。

 フェアフィールドは、地元自治体や企業と連携し、道の駅を拠点に地域ならではの自然や食、文化を体感してもらうことを狙ったホテル。積水ハウスが設計と施工を担当する。蒜山ではスキーといったウインタースポーツやサイクリング、星空観察などをアピールしている。中四国地域初で、全国20カ所目。12月に広島県世羅町、来春には津山市の道の駅「久米の里」近くにも開業する。

 現地でオープンセレモニーがあり、積水ハウスの石井徹・取締役専務執行役員が「蒜山は多彩なアクティビティを体験でき、広大な景観が素晴らしい地域。知られざる魅力を発信したい」とあいさつ。マリオットのカール・ハドソン日本・グアム担当エリアヴァイスプレジデントは「ジャージー牛乳やワインといった特産品もある。世界で約1億7千万人いるマリオット会員に売り込みたい」と話した。

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