戦艦「大和」主砲を製造 大型旋盤が到着 広島・呉市で展示公開へ 技術を伝える

世界最大とされる戦艦「大和」の主砲を作った貴重な機械が、広島・呉市に里帰りしました。大和ミュージアム周辺で展示するため、呉港で陸揚げされました。

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4日朝、呉港に陸揚げされたのは、旧呉海軍工廠の砲身工場に設置されていたドイツ製の大型旋盤です。

兵庫県の機械部品メーカー「きしろ」から、歴史的価値が高いことから大和ミュージアムに寄贈されたものです。

大型旋盤は、戦艦大和に搭載された世界最大=口径46センチの主砲を削り出しました。

幅5メートルで高さ4メートル、重さはおよそ160トンで、金属などを取り付けて回転させる面盤の部分は、直径3.2メートルあります。

2013年まで大型船舶用エンジンのクランクシャフト旋削用に稼働していたということです。

輸送費や展示施設など合わせておよそ1億4800万円は、全てクラウドファンディングで調達しました。

呉市 産業部 兼光賢 課長
「今度、作る予定の展示施設はガラス張りになっていて、ものすごく近くまで物を見られるように造っています。ですから近くに寄って、質感とかデコボコした所とか、実物を見て実感してもらいたいなと。ぜひ来ていただきたいと思います」

大型旋盤は22日に、現在、大和ミュージアムの駐車場西口で建設中の専用展示施設に設置され、来年の3月に一般公開される予定です。

― 戦後もつい最近まで造船所で使われるなど、日本の「ものづくり」を伝える貴重な資料だということです。クラウドファンディングで資金を募ったところ、目標をはるかに超えるおよそ2億7000万円が寄せられました。

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