ロマンスカー対応「大開口」ホームドア 小田急本厚木駅に「第1号」設置 19日工事開始

本厚木駅に設置するホームドアの完成予想図(小田急電鉄提供)

 小田急電鉄は転落・接触事故防止のため19日から、小田急線本厚木駅でホームドアの設置工事を始める。通常の車両と特急ロマンスカーの両方に対応した「大開口ホームドア」と呼ばれるタイプが初めて設置される。

 同日の最終列車運行後から工事を開始し、下りホームは来年2月下旬、上りホームは来年度中の使用開始を目指す。

 同電鉄では小田原線の新宿~本厚木間の全34駅と、江ノ島線の中央林間、大和、藤沢の3駅を合わせた計37駅に、2032年度までにホームドアを設置する計画。これまで新宿から登戸までのうちの8駅に設置したが、登戸より遠い側の駅にはまだ設置していない。

 一方、同電鉄の通常車両の扉位置と、特急ロマンスカーの扉位置が異なっていることから、特急停車駅では通常タイプのホームドアでは対応できない。そこで両方に対応できるよう開口部の幅を広げた「大開口ホームドア」を開発し、本厚木駅が第1号の設置駅となった。同駅を含む8駅に順次「大開口ホームドア」が設置される予定。

 ただ、「大開口ホームドア」でも一部の特急ロマンスカーでは、車両の扉とホームドアの戸袋が干渉してしまうところがあるため、4号車と7号車の扉の使用が15日から休止される。

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