2023年4月の静岡市長選に向けて、自民党の静岡支部が11月4日、現職の田辺信宏市長を支援する方針を決めました。また、同じ自民党の山田誠県議は11月4日に出馬会見を開き、「生まれ育った静岡を絶えず成長する街にしたい」と抱負を語りました。
<和田啓記者>
「今、自民党市議団のメンバーが続々と会場に入ります」
4日午前に非公開で行われた自民党静岡市静岡支部の緊急会合。役員など20人で決定したのは、次期市長選へ向けた方針です。
<自民党静岡市静岡支部 剣持邦昭支部長>
「一本化で全部まとめたい、それだけです」
<自民党静岡市議団 鈴木和彦会長>
Q.自民党市議団としては?
「同じだよ、同じだよ」
Q.田辺さんで?
「もちろん」
Q.一本化で?
「はい」
1時間を要した緊急会合、大きな異論はなかったといいます。
<自民党静岡市静岡支部 井上恒彌幹事長>
「12年間やってきた田辺市長を推薦することで、それも全会一致で決まりました」
田辺市長の4選にむけて、静岡支部として一本化して支援することでまとまりました。批判されている台風15号の対応については「田辺市政としては、全力を尽くしたと判断した」ということです。
<静岡市 田辺信宏市長>
「私の表明については、しかるべきタイミングにお伝えしたいと思います」
Q.次期市長選について意欲があるという気持ちは変わっていない?
「はい、変わっていません」
ただ、自民党が一つにまとまるのか、不透明な状況です。
<自民党静岡市静岡支部 井上恒彌幹事長>
「山田さんに降りてほしいという意見はいくつもありました。1つにしたい、自民党の票を割りたくないというのは本音で、皆さんの意見としてありました」
渦中の山田誠県議。11月4日午後、出馬を表明しました。
<自民党 山田誠県議>
「私は今の静岡市政を変えるために強い静岡そして優しい静岡、この二つをスローガンとして、来年4月の静岡市長選挙に立候補することを決意しました」
<自民党 山田誠県議>
「この静岡に若者が夢を持ってもらえる、企業に選ばれる街、若者に選ばれる街、それを目指します私の生まれ育ったこの静岡を絶えず成長する街にしたい」
山田県議は静岡市議を3期務め、県議は5期目、長年自民党で活動してきました。現職支援一本化の動きについては…。
<自民党 山田誠県議>
「きちんと自分たちの政策を話して、市民1人1人がこれからの4年間を託せるかしっかり判断していくことが大事。誰が出るか、出るのを辞めろではなくて、誰でも出られるのが選挙」
山田県議は、自民党支部からの推薦を目指していく考えです。
一方、出馬の意思を固めている静岡県の難波理事は11月4日、都内で熱海土石流災害について講演しました。
<静岡県 難波喬司理事>
「これからの行政は情報公開をして社会の多くの知によって防災力を高めていくことが大事」
熱海での経験を振り返りながら、初動対応や関係機関の連携の重要性を訴えました。難波理事は来週辞職して、その翌日に会見を開く予定です。
<静岡県 難波喬司理事>
「退職が近づくにつれ、段々と次のことを考える機会が多くなってくるので、改めて自分の経験を活かしてしっかり大好きな静岡のまちに役立てたらという思いが非常に強くなってきている」
5カ月前にして熱を帯びてきた静岡市長選をめぐる動き。自民党そして経済界の思惑が交錯する中、選挙戦の構図が固まりつつあります。