帰ってきたLRT運転士 資格取得、来夏開業へ決意新た 宇都宮【動画】

出向先の路面電車運行会社から帰任した運転士(後列)ら=4日午後、宇都宮市下平出町

 全国の路面電車運行会社に出向していた次世代型路面電車(LRT)運行会社「宇都宮ライトレール」の運転士19人が出向先から戻り、第1次帰任式が4日、栃木県宇都宮市下平出町のLRT車両基地で行われ、来年8月の開業に向けてそれぞれが決意を新たにした。

 同社の運転士約50人のうち、10月末の時点で33人が路面電車を運転するための国家資格取得のために同業他社へ出向していた。今回帰任した19人は資格を取得し、出向先で実際に1人で営業運転するなど訓練を積んできた。本年度中には残る全員が帰任する予定。

 式典は慣れない土地で訓練に耐えた運転士らの士気を高めようと、LRT車両の車内で行われた。高井徹(たかいとおる)社長は一人一人に出向を解く辞令を交付し「元気で帰ってきてくれた皆さんを誇りに思う」とねぎらった。

 福井鉄道から帰任した主任運転士の及川健輔(おいかわけんすけ)さん(42)は元JR東日本の運転士。「路面電車は鉄軌道とは違い、車や自転車、歩行者との接触の可能性が常にある。先読みしながら運転しなければならない」と話す。式典では19人を代表し「全国で学んだ仲間と力を合わせ、国内外に認めてもらえる企業を目指す」と抱負を述べた。

LRT車両内で行われた運転士の帰任式=4日午後、宇都宮市下平出町
LRT車両内で行われた運転士の帰任式=4日午後、宇都宮市下平出町

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