<高校ラグビー>きょう準々決勝…深谷と浦和が激突 ノーシード勢躍進、立教新座は熊谷工と対戦

【左】積極的なアタックでチームをけん引する立教新座のナンバー8長島 【右】3回戦でトライを決めるなど突破力を武器とする深谷のSH江黒

 ラグビーの第102回全国高校埼玉大会(埼玉新聞社など後援)第4日は5日、熊谷ラグビー場Aグラウンドで準々決勝を行い、ベスト4が出そろう。

 Aシード(第1~4)は順当に勝ち上がったが、Bシードは浦和(第5)、城西大川越(第6)のみが残り、熊谷、立教新座のノーシード勢が躍進を見せている。準々決勝では、第1シード昌平が熊谷とぶつかる。第2シード熊谷工は立教新座の挑戦を受ける。第3シード川越東は城西大川越と顔を合わせ、第4シード深谷は浦和と激突する。

 花園を目指す熱戦もいよいよ終盤戦に突入。準決勝進出を懸けた各試合の見どころを展望した。

■堅守武器に激戦 浦和―深谷

 実力が拮抗(きっこう)する浦和と深谷が激突し、接戦が予想される。

 浦和は伝統の堅守で、今大会2試合無失点。フランカー草原の献身的タックルで陣取り合戦を制したい。突破力のあるFB阪野、快速のWTB藤村を軸に平常心で実力を発揮すれば勝機がある。

 深谷はプロップ大野がけがから復帰。身長182センチの体格を生かしたタックルが武器のロック黒沢と要がそろい、FW陣は盤石。SH江黒らスペースに抜け出す技術が高いバックス陣が、浦和の鉄壁の守備を破れるか。

■判断力光り挑戦 立教新座―熊谷工

 26年ぶりの王座奪還に燃える古豪・熊谷工がノーシード立教新座の勢いを止められるか。

 立教新座はバックス陣の判断力が光る。冷静な司令塔・SO平田愛とFB平田夢の兄弟コンビを中心に攻撃を組み立てる。大きくボールを展開し、エースのナンバー8長島らにうまくつなぎたい。

 熊谷工は、SO佐藤翔の優れたゲームメークに期待がかかる。ナンバー8中村を筆頭にコンタクト力にも自信十分。体格で利があるだけに、守備から主導権を握りたい。

■足で好機軍配は 昌平―熊谷

 3連覇を狙う昌平は、熊谷の挑戦を受ける。足を生かす両校の戦いはどちらに軍配が上がるか。

 昌平は持ち前の展開力に加えキック力を強化。SH長岡、SO広内、FB浜田らの高さ、長さ、制御力ある蹴りで陣地を前に押し上げたい。

 俊足がそろう熊谷は、速さとスタミナを兼ね備えるナンバー8ルナが攻撃を引っ張る。SH中野のテンポよいパスさばきで、スピード感ある攻めを展開したい。攻守の切り替えで王者の隙を突き、築いた好機を確実にものにできるか。

■接戦演じられるか 川越東―城西大川越

 初の4強入りを懸け城西大川越は、新人大会王者の川越東に立ち向かう。

 川越東は伝統の展開ラグビーを貫く。SO田中が、2年ながら抜群の視野の広さで好アシストを量産し、1年から活躍する主将のFB土居が得点源になりそうだ。

 城西大川越はSH堀越敬のキックと、プロップ安藤、ナンバー8木村の走力を生かしどれだけ前でプレーできるか。新人戦で川越東に敗れて以来、鍛えてきたセットプレーで接戦に持ち込みたい。

準々決勝以降の組み合わせ

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