有名ラッパーらラップミュージック守るオープンレターに署名 「創造力や芸術性を犯罪化する試み」に対抗

ラッパーのドレイク、ミーガン・ザ・スタリオン、コールドプレイらがオープンレター「アート・オン・トライアル:プロテクト・ブラック・アート」に署名した。

ミュージシャン、業界の上層部、法律の専門家、レコードレーベルらがそのレターに名を連ね、創造的表現の擁護を主張すると共に、ラップの歌詞によって黒人アーティストを犯罪者に仕立て上げる法律に反旗を翻したかたちだ。

このオープンレターには、その歌詞の内容が陰謀を助長させるあからさまな行為とみなされ、RICO法違反で、現在ジョージア州フルトン郡の刑務所に収監中のヤング・サグについて言及されている。

ワーナー・ミュージック・グループが起草し公表したそのレターにはこう綴られている。

「アメリカ中の法廷で、検察官がアーティストの創造的表現を違反とする傾向が気になる頻度でに起きています」

「音楽、視覚芸術、著作、テレビ、映画、どのメディアかに関わらず、ファンはその創造的表現はアーティストが見聞きするものを根拠にしていること、我々が住む時代の鏡であることを理解しています。完成された作品はアーティストのビジョンであり想像力の産物です」

ドレイクやミーガン以外にもクエイヴォ、ミーク・ミル、21サヴェージ、ジャック・ハーロウ、2チェインズ、トラヴィス・スコット、ビッグ・ショーンら多くのヒップホップアーティストらが署名した同レター、他にもノーマニ、ジョン・レジェンド、ポスト・マローン、ウィロー、アリシア・キーズ、更にユニバーサル・ミュージック・グループ、ライブ・ネイション・エンターテインメント、スポティファイ、TikTok、YouTube Musicといった企業が賛同の意を唱えている。

同レターは「ラッパーは、英雄と悪役の両方を担う複雑なキャラクターが住む世界全体を創造するストーリーテラーなのです。しかし他のあらゆる芸術の形よりも、ラップの歌詞は本質的に、黒人の創造力や芸術性を犯罪化しようという試みに使用されています」と主張する。

そしてその歌詞についてアーティストらをやり玉にするために使用されているのは非アメリカ的、単純に間違っているとして同レターは非難、アメリカ合衆国憲法修正第1条によって守られる言論の自由や創造的表現を明らかに無視し、人種差別を的にした所作だとした。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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