おうし座流星群2022年はいつまで見える? 見える時間帯や方角は…火球観測のチャンスも

おうし座流星群2022年の見頃は

 11月に注目したい流星群は、相次いで流れ星出現のピークの極大を迎える「おうし座流星群」。国立天文台などによると、2022年の南群、北群の極大(11月6、13日)は過ぎたが、11月中は観測の可能性がある。さらに、2022年は7年周期で訪れるといわれる、おうし座流星群の火球が著しく増加するタイミングに当たる。流星群が見える時間帯や方角、流れ星の数などを調べてみた。

おうし座南流星群とは

 9~12月まで、特に10、11月を中心に活動する流星群。流れ星が飛び出してくるように見える「放射点」が南と北に分かれているため、それぞれ南群、北群と呼ばれている。火球と呼ばれる明るい流星が多く流れ、偶然目にすることも多い。母天体は、太陽の回りを約3.3年の周期で公転するエンケ彗星(2P/Encke)と言われている。

 母天体を含む小惑星の複合体から過去に放出されたダストの塊がある特定の条件で地球に遭遇した場合に流星群の火球が著しく増加することが近年の研究で判明しており、この条件に合致するのが2022年といわれている。国際流星機構(IMO)によると、火球の著しい増加は7年周期で訪れており、08年、15年には顕著な数の火球活動が確認されたという。

出現期間いつ

 南群、北群ともに11月30日ごろまで。

極大の時期と予想される流れ星の個数

 南群は11月6日、北群は同13日が極大だったが、8日が満月でおうし座の放射点近くでまぶしい光を放つため、観測条件は良くなかった。ピークが緩やかなため、「中旬以降の月が細くなるタイミングに観測しても良さそう」と国立天文台の担当者。極大を過ぎたため見られる流星の数は少なくなるが、条件が良ければ、1時間に数個は見られるかもしれないという。

観測時間や方角

 流星は一晩中流れるが、放射点が高くなる午後9時以降が好条件。南中となる午前2時ごろが星座が真上に上り観察しやすい。流星群はいつ、どの方角に流れるか分からないため、方角は気にしなくてよい。

流れ星を逃さないコツ

 なるべく暗いところで、空を広く見渡せる場所を選ぼう。月明かりが気になるときは「月のある方向から視線をずらして観察をしてみて」(国立天文台の担当者)。どこから流星が流れるか分からないため、望遠鏡や双眼鏡は使わないほうが観察しやすい。この時期、夜は冷え込むため、暖かい服装や防寒対策も忘れず、無理のない範囲で楽しもう。

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