五輪柔道V3・野村忠宏さん 真剣さが自分変える 中郷区で講演会 競技人生語る

 柔道でオリンピック3連覇を成し遂げた野村忠宏さん(47)の講演会が5日、中郷区二本木のはーとぴあ中郷で開かれた。上越市と同市教育委員会が主催、中郷区地域協議会が企画。約460人が聴講した。

野村忠宏さんが講演。金メダルを披露すると、会場から歓声が上がった

 奈良県の柔道一家に生まれた野村さん。さまざまなスポーツを体験した幼年期を振り返り、「一番夢中になれたのが柔道だった」と述懐。「決して特別な子どもではなかった。いつかすごい選手になりたいと思い、好きな技『背負い投げ』に磨きを掛けた」と話す。
 柔道の強豪校に進学したが、結果が残せない日々。大学生の時、監督の指導により「気付き」が訪れる。「努力することが目的になっていた。自分がどうなりたいのか、そのために何をすべきか、強く意識するようになった」。ここから練習の質が向上し、試合ごとの勝利、そしてオリンピックという大舞台での活躍につながっていったという。
 野村さんは「真剣に続けることによって見える世界がある。それが必ず自分を変えてくれる」と力強い言葉を参加者へ送っていた。

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