時間厳守はラリーの大原則。以前とは変わった単位【読んで得するラリージャパンWRC基礎講座6】

 11月10~13日、愛知と岐阜の両県においてWRC世界ラリー選手権最終戦『フォーラムエイト・ラリージャパン2022』が開催される。日本でのWRC開催は2010年が最後であり、実に12年ぶりのカムバックとなる。この間にシリーズのトップカテゴリーにトヨタが参戦を開始し、今季は3つの選手権で連覇を達成。チャンピオンとして母国ラリーに凱旋する。本企画は、そんなラリージャパンをいっそう楽しく見るために、中継やレポート等でよく見聞きする基礎的なラリー用語を解説していくもの。厳選した30個のワードを計10回にわけて紹介していくラリー講座の第6回は、タイムコントロール、ターマック、デイ(レグ)を取りあげる。

16.タイムコントロール

 スペシャルステージのスタート地点やフィニッシュ地点、さらにサービスの出入り口などに設置されるチェックポイントのこと。略称は“TC”。いずれもラリーのルート上に設定されており、すべてのラリーカーはこのTCを、タイムカードに記された指定時間内に通過する必要がある。

 万が一、指定時間よりも遅れた場合はタイム加算ペナルティの対象に。また早着した場合も同様のペナルティを受けることになる。

17.ターマック

 ラリーが行われるサーフェス(路面)のひとつで、アスファルトやコンクリートによって舗装された道路のことを指す。舗装路イベントのことを“ターマックラリー”もしくは“アスファルトラリー”と呼ぶ。

 かつて、北海道で開催されたラリージャパンはグラベル(未舗装路)ラリーだったが、愛知県と岐阜県が舞台となる今回の『ラリージャパン2022』はターマックラリーとして実施される。

18.デイ(レグ)

 1日を示す単位で、競技初日を「デイ1」、競技2日目を「デイ2」と呼ぶ。WRCではデイ3、もしくはデイ4がラリーの最終日となることが多い。同様の意味合いで以前はレグという言葉が使用され、レグ1、レグ2というように数えられていた。WRCでは“デイ○”に統一されているが、全日本ラリー選手権などチャンピオンシップによっては現在も“レグ○”が使われている。

 なお、近年のWRCは初日にSSが1本しかないケースも少なくなく、競技初日と2日目を合わせてデイ1とすることもある。その場合、競技日数が4日間でもデイ3が最終日となる。

タイムコントロールはSSのスタート/フィニッシュ地点、サービスの出入口などに設置されている。タイムカードの受け渡しや記入もコドライバーの仕事のひとつだ

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