「たけふ菊人形」大輪彩る31日間に幕 福井県越前市、OSK日本歌劇団は千秋楽も華麗なショー

OSK日本歌劇団の千秋楽公演で、ピンクの花束を手にした穂香さんを中心に観客の拍手に応える団員たち=11月6日、福井県越前市文化センター(

 福井県越前市武生中央公園で開かれていた秋の祭典「第71回2022たけふ菊人形」(まつり実行委員会主催、越前市、武生商工会議所、福井新聞社共催)は11月6日、31日間の会期を終えて閉幕した。晴天に恵まれた最終日も多くの家族連れが訪れ、鮮やかな菊の大輪や多彩な遊具を満喫。OSK日本歌劇団は千秋楽で華やかなステージを繰り広げ、盛況の下で3年ぶりのロングラン公演を締めくくった。

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 今年創立100周年を迎えたOSKは、恒例だった約1カ月間の公演を復活させ、平日2回、土日祝日3回のステージで連日ファンを魅了。千秋楽も団員16人が市文化センターで華麗なショーを披露し、会場を埋めた観客を沸かせた。終了後、2013年入団で今回の菊人形で引退する越前市出身の穂香めぐみさん、主演の翼和希さんに、山田賢一市長から花束が贈られた。

 小学1年生の時にOSKに憧れるきっかけとなった古里の舞台で有終を飾った穂香さんは、壇上で団員やスタッフ、ファンへの感謝を丁寧に伝え、「この劇団に入ってよかった。10年間、かけがえのない宝物をありがとうございました」と涙ながらにあいさつ。活躍を見守ってきたファンたちから惜しみない拍手が送られた。

 今年の菊人形は、コロナ禍で縮小していた飲食や物販などのイベント内容を大幅に復活。「おとぎ話のどうぶつたち」をテーマに、計10体の菊人形や2万株以上の菊花が来場者を迎えた。一連のリニューアルが完了した園内の大型遊具が連日稼働し、多くの親子連れを楽しませた。

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