京都・福知山にジビエとワインの専門店 丁寧に下処理「捨てられる食材に価値を」

ソムリエの資格を持つ婦木さんがそろえた外国産ワインが棚に並ぶ(福知山市厚中町)

 かつてバーだった内装を生かした落ち着いた店内に、えりすぐりの20種類ほどの外国産ワインがそろう。丹波地域の食材にこだわったジビエ料理を、ワイン片手にゆったりと楽しむことができる「鹿とワイン 丹波classico」。

 店主の婦木努さん(33)が、勤め先の飲食店が新型コロナウイルス禍で閉店したことから、故郷の兵庫県丹波市に近く交通の便が良い京都府福知山市内に9月、オープンさせた。

 学生時代にテレビで見たフレンチの料理人に憧れた。ジビエ料理を提供する大阪市内の洋食店で11年間、料理の腕を磨いてきた。自分の店を持つ夢をかなえるため、ソムリエの資格も取得した。

 洋食店時代に知り合った兵庫県丹波篠山市の猟師からシカ肉を仕入れる。筋や臭みが多く市場にあまり出回らない部位を、時間をかけて丹念に下処理する。骨は煮込んで料理のだしとし、血液はソーセージのつなぎに使う。「捨てられる食材に価値を持たせ、頂く命を無駄にしないことがこだわり」と話す。

 野菜も丹波市の農家が栽培したものだ。

 お薦めの「鹿の赤ワイン煮」(1800円)は6時間かけてじっくりと煮込む。赤みがあって柔らかく、ワインが染み込んだ肉のうまみを堪能できる。

 ランチコース(2千円~)には、ワイン樽で薫製にしたシカのバラ肉や柿のソースをかけたシカの肩肉の他、デザートに表面を炙(あぶ)ったフロマージュなどが並び、ぜいたくな気分を味わえる。

 「シカ肉の消費量が増えれば、農家の鳥獣被害の減少にもつながる。ジビエのおいしさを多くの人に伝えたい」と意気込む。

 ■鹿とワイン 丹波classico 福知山市厚中町94「パティオ21」ビル1階。ランチは正午~午後2時。ディナーは午後6~10時。月曜休み。予約優先。080(9742)7911。

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