「ゆっくり丁寧に それが美味しさの秘訣」“あんこ”と本を愛する夫婦の絶品和菓子カフェ【愛情ごはん】

静岡市の用宗漁港のすぐそばに、その店はあります。カフェ「海風文庫」。2021年8月にオープンしたばかりの夫婦で営む喫茶店です。コーヒーを淹れているのは、マスターの瀧茂さん、和菓子職人でもあります。こちらは、妻の加津江さん。用宗の人の温かさに惹かれ、この場所に喫茶店を開きました。

この店の一番の売りが、コーヒーに合う和菓子です。

「イチジクと胡桃の羊羹」440円(税込)。半生タイプのイチジクと胡桃、レーズンを上品な甘さの本練り羊羹でまとめました。イチジクのブツブツとした食感と香ばしい胡桃を一度に楽しめます。

秋限定のメニューが「焼き芋ようかんバター添え」440円(税込)。宮崎産のさつまいもを使った、羊羹をこんがりと焼いた一品、溶けたバターとの相性は抜群です。

マスターの茂さんが最もこだわるのが、じっくりと4日間かけて作るあんこです。

<瀧 茂さん>

「私の作るあんこは、自分で言うのもなんですが、うまいです。単純にうまいです。何かを入れているわけでもないし、いい素材のあずきといい砂糖を使って、ゆっくりゆっくり丁寧に時間をかけてやっているだけですけど、それが美味しさの秘訣だとおもいます」

「お待たせしました。炙りだんごになります」

『炙りだんご』、備長炭の炭火でお客さんが自ら炙って楽しむ団子は、マスター自慢のアンコをダイレクトに楽しめます。この店の一番人気で、炙りだんご目当てに訪れる人も多いとか。

店内のラックやテーブルに置かれた本は、本が大好きな加津江さんが、おいしいコーヒーと和菓子を味わいながら、お客さんに読んでもらいたいと各年代に合わせてセレクトしたもの。

<瀧 加津江さん>

「アナログ的なところに時間を感じたり、幸せ感じてくれたらいいな。皆さんが、そういう時間をうちのお店の中にいる時だけでも、感じてくれたらいいなと思っています」

「海風文庫」が大切にしていることは…「時間を楽しむ喫茶店」。お客さんは、読書やおしゃべりなど、思い思いの時間を過ごします。

<お客さん>

「奥さまも非常に話がうまくて笑顔で、ご主人は頭もテカテカで明るし、明るいよここ、だから来やすいよね」

茂さんは、これからの季節に向け新メニューを作りました。

「おはぎ弁当 お茶付きセット」1100円(税込)。北海道十勝産小豆で作った「おはぎ」と、大豆と銀杏を炊き合わせた「えびすおこわ」、静岡西部地方の郷土料理です。

<瀧 茂さん>

「旬のものをだせるかどうか、それをすることによって美味しさも倍増しますし」

この場所を見つけた時に、縁を感じたという茂さんと加津江さん。

<瀧 茂さん>

「また来るよ、またいらっしゃいくらいの気軽さで立ち寄っていただけるお店になっていければ、それが一番ですね」

※カフェ「海風文庫」 静岡市駿河区用宗2丁目15-13 営業時間10:30〜17:30 定休日HPで確認を

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